SDGs目標3:「すべての人に健康と福祉を」
SDGs(Sustainable Development
Goals/持続可能な開発目標)とは、2015年9月に開催された国連サミットで採択された国際目標です。「誰一人取り残さない」(Leaving no one
behind)の理念のもと、2030年までに達成すべき、17の目標と169のターゲットで構成されています。
その中で目標3 「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」は、世界中の誰もが健康で安心して暮らせる社会の実現を目指しています。
2030年までに達成すべき主要なターゲットの一つとして、エイズ、結核、マラリアおよび顧みられない熱帯病(NTDs:Neglected Tropical
Diseases)といった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症およびその他の感染症に対処することが掲げられています。
誰もが公平に健康を享受できる世界の実現には、いまだに多くの人々を苦しめている「顧みられない熱帯病(NTDs)」への理解と対策が欠かせません。
顧みられない熱帯病(NTDs: Neglected Tropical Diseases)とは
Neglected Tropical Diseases(顧みられない熱帯病)の頭文字をとったNTDsは、リンパ系フィラリア症や住血吸虫症、デング熱などを含む21の感染症を中心とした疾患群の総称で、世界で約15億人が影響を受けています。これらの病気は、特に低中所得国の貧困地域に集中しており、人々の健康や生活に大きな影響を与えています。薬やワクチン、診断技術や診断ツールなどの緊急な必要性があるにもかかわらず、資金や人材などの不足により、この分野における研究開発が進んでいないのが現状です。
感染症が引き起こす負のサイクル
感染症は、「貧困が病気を引き起こし、病気がさらに貧困を深める」という負のサイクル(悪循環)を引き起こします。
感染リスクの高まり:
貧困地域では、安全な水やトイレなどの衛生環境へのアクセスが整備されていないため、感染のリスクが高まります。
重症化の危険:
医療機関への距離や費用、医療インフラの未整備などの理由から、医療サービスを十分に受けられず、病気が重症化するまで治療されないことも少なくありません。
経済的・社会的損失:
病気により学校や仕事に行けなくなり、職業の選択肢が狭まったり、収入が低下することにより、栄養のある食事や衛生環境の改善にお金を充てられず、感染症に再びかかりやすい状況から抜け出せないことも多くあります。
偏見と差別:
身体的な障がいが残る感染症では、偏見や差別により就労や就学の機会から排除されることも珍しくありません。
この悪循環を断ち切るためには、安全な水と衛生環境へのアクセス改善、医療へのアクセス向上、早期診断と治療の推進とともに、教育の支援や病気への理解、偏見の軽減、社会・経済活動を促す生活環境の改善が必要です。
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