GHIT 3.0
Strategic Plan
FY2023-FY2027
- GHIT Fundは、2013年の発足以来、世界の貧困層の健康を脅かすマラリア、結核、顧みられない熱帯病(NTDs)などの感染症に対し、日本の技術とイノベーションでグローバルヘルスに貢献するため新薬などの開発に取り組んでいます。創設10周年を迎え、2023年4月から始動した第3次5カ年計画「GHIT3.0」では、以下に示す戦略の3本柱により、研究開発の効率化、加速化を目指し、製品をいち早く患者さんのもとに届けられるよう尽力いたします。
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イノベーションの加速
- 探索研究(ディスカバリー)から臨床試験、薬事承認での各段階において、日本および世界の関連産業、学術業界などによる研究開発におけるイノベーションを実社会に取り込むことを促進するために、継続的な製品開発への投資を実施します。
- 特に後期製品開発(後期臨床案件)への積極的な投資を行い、より速く、現地へ治療薬・ワクチン・診断薬を最も必要としている患者さんに届ける道筋を立てます。
- 国内外のアカデミア、研究機関、製薬企業、中小企業、スタートアップ企業など業界の垣根を超えた国際的な共同研究による製品の共創を促進します。世界的なパンデミックや気候変動に対処するための技術ネットワークを構築し、包括的に技術シーズを発掘していきます。
製品開発の投資インパクトを最大化
- 結核・マラリア・顧みられない熱帯病(NTDs)の製品開発を加速化し、ポートフォリオとリソースを最適化し、製品開発の投資インパクトを最大化します。
- 具体的には研究開発への持続可能な、そして効率的な投資を継続できるよう、様々な投資メカニズムを模索し、限られたリソース(資金、人材など)を活用します。
- また、コンプライアンスやリスク管理の強化など制度整備の一層の充実及び意思決定プロセスのさらなる透明化を図ります。
ポートフォリオの最適化
- GHIT 1.0
- FY2013-FY2017
- 第1期:創成期
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- 官民連携(日本政府×民間企業 ×財団)により日本発で国際公共財を創出する画期的な仕組みを構築
- 日本の創薬技術・イノベーションを生かした研究開発プロジェクトに着手
- GHIT 2.0
- FY2018-FY2022
- 第2期:発展期
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- ポートフォリオの積極的な管理。グローバルヘルスに応用できる革新的技術に積極的に投資し続けることにより、製品開発パイプラインを前進
- 国際機関との緊密な連携によりアクセスとデリバリーを促進
- GHIT 3.0
- FY2023-FY2027
- 第3期:収穫期
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- 結核、マラリア、顧みられない熱帯病(NTDs)の製品開発を加速化
- ポートフォリオとリソースを最適化し、製品開発の投資インパクトを最大化。確実な体制の確保を目指します
- 国内外でのパートナーシップを促進し、化学反応を生み出します
リソースの最適化
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- 研究開発への持続可能な投資を継続するため、様々な投資メカニズムを探索することで、限られたリソースを活用していきます。
健全なガバナンス・組織運営
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- コンプライアンスの徹底・意思決定プロセスの透明化・リスク管理の強化など制度整備の一層の充実を図ります。
- 持続可能な組織を確保するために適切な人事管理・財務戦略を推進します。
パートナーシップで生み出す化学反応
より速く、現地へ治療薬・ワクチン・診断薬を届けるため、製品開発をパートナー企業などとより一層積極的に協力し、強固な製品戦略の策定を支援するとともに、製品に特化した戦略的なパートナーシップを確立し、アクセス&デリバリーのための環境整備に努めます。
アクセス&デリバリーのための環境整備
製品供給(Access & Delivery)
患 者
- GHIT Fundは製品供給に向けたパートナーシップを推進
- トップダウン・アプローチ
- 製品供給に関する
プラットフォーム構築の推進
- ボトムアップ・アプローチ
- GHIT Fundが投資する臨床案件に
特化した製品供給戦略を検討
低中所得国を中心とした
戦略的パートナーシップの強化
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- 低中所得国におけるプレゼンスを拡大し、顧みられない患者さんのニーズに現場で応えていきます。
エンド・ツー・エンドの研究開発
アクセス&デリバリーのエコシステム
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- 研究開発とアクセス&デリバリーをシームレスに結びつけながら、活動していきます。
- イノベーション(R&D)からアクセス&デリバリー(A&D)までのシームレスな接続を確保するために、国連開発計画(UNDP)やその他のグローバルネットワークを活用します。