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アクセスポリシー

GHITアクセスポリシーの適用範囲※1

GHITアクセスポリシーは、適正な価格で公平にアクセスを提供するというGHITの理念を実現できるよう、アクセスに関する期待事項と要件について、GHITのパートナーに対して示す指針である。 GHITの投資は、複数の疾患と様々な開発段階にある複数の技術を対象としているため、GHITアクセスポリシーは意図的に包括的なレベルに設定されており、各製品や契約に対する特定の期待事項や要件は、 それに対応する特定の投資契約(以下、「GHIT投資契約」)で詳細に説明されることを前提としている。 当該GHIT投資契約は、GHITとパートナー間で別途協議および締結されるものであり、GHITとパートナーにより随時修正できるものとする。
GHITアクセスポリシーの目的は、以下の通りである。
  • ・研究開発、アクセスとデリバリー、医療システムの連携を強化し、一体的で切れ目のない研究開発エコシステムを構築する。
  • ・GHITの投資対象となる製品が、公衆衛生上のアクセス規範と原則に沿って、最も必要とする人々に確実に届くようにするためのGHITアプローチを概説する。
  • ・GHITのアクセス&デリバリー戦略を確立し、世界の医療関係者と連携して必須医療技術へのアクセスとデリバリーを促進するとともに、GHITの活動の公衆衛生上の影響を高める。
GHITは、投資対象製品の開発パートナーと緊密に連携し、特に開発の後期段階にある製品については、(規制経路、製造における考慮事項、資金調達戦略、市場力学、価格戦略などの) アクセスへの配慮が計画に組み込まれていることを確認する。GHITは、製品開発パートナーに対し、技術や意図する患者に適した具体的なアクセスコミットメント、アクセス目標、 マイルストーンに関する合意を求めることで、製品開発パートナーについては契約上の義務の履行により公正に報われることを保証し、患者についてはアクセスと価格の最適化を確保する。
GHITアクセスポリシーは、主にデータ・アクセスとプロダクト・アクセス、および両者の関連性と相互作用に焦点を当てている。本ポリシーは、GHITの成熟した製品開発パイプラインを反映したものであり、 GHITの投資対象製品が、確実に意図する患者に届き、有益に作用することを目指して設定されている。
※1 データ・アクセスポリシープロダクト・アクセスポリシー

1.データ・アクセスポリシー

データ・アクセスポリシーの目的
データ・アクセスポリシーの目的は、GHITの投資の下実施された医療技術の研究開発から得たデータの利用に関する透明性を確保し、アクセスを向上させるという理念を明確にすることである。
データ・アクセスポリシーの適用範囲
本ポリシーとその理念は、主にGHITの投資の下実施された医療技術の研究、開発、および製品供給に関連する諸活動から得たデータに適用される。
データ・アクセスポリシーの理念
透明性、情報開示、データ共有 データの品質と機密保持並びにデータへの公平なアクセスを確保することを目的として、全てのデータと、そのアクセス方法は透明性を保ち、かつ明確に定義されるものとする。 主にGHITの投資の下実施された活動を通じて得た全てのデータおよび知見は、新たな医療技術のグローバルな発展に活用し可能性を最大限に引き出すため、 制限のないオープンアクセスプラットフォームを使用して、広範かつ迅速に、適切な範囲内で開示、共有、または公表されるものとする。共有される全てのデータや知見は、 現地で適用され得る全ての法律、規制、実践規範を遵守し、 名古屋議定書 に対応していなければならない。データと知見の開示に当たって、製品開発パートナーはパブリックアクセスリポジトリ*を活用することとするが、 その活用が不可能な場合には、グローバルに、より広範な研究開発コミュニティに対し新たな科学的知見の伝達が確保できる手段をとるものとする。
*パブリックアクセスリポジトリとは、データをサーバに登録・蓄積して広く世界に公開・発信するインターネット上の電子公開書庫である。
尊重と守秘義務 データを収集された個人および団体の権利は尊重されるべきである。全ての機密および帰属事項も同様に尊重されるべきである。 共有、公表されたデータは匿名化するとともに、当該データが、患者、研究者、評価者、および協力者に付随し特定の個人を識別できる情報を一切含まないよう最大限に配慮しなければならない。 本項に掲げる守秘義務および権利の尊重は、必要に応じもしくは法令に基づいて適切に保護されるものとする。
データ・アクセスポリシー適用の条件
既存データ 製品開発パートナーが、GHITの投資の下、プロジェクトを開始する時点において既に所有するあらゆるデータや知見(情報、ノウハウ、技術および知的財産等を含む)は、 その所有者に継続して帰属するものとする。製品開発パートナーが既に所有していたデータおよび知見は、投資契約の締結時に明確に特定し開示するものとし、 GHITの投資の下生み出された新たなデータおよび知見とは明確に区別する。 製品開発パートナーは、データの帰属者として、既に所有するデータおよび知見に関する権利を第三者に共有、譲渡、またはライセンスすることができる。
新規データ 主にGHITの投資に基づく活動の結果得た、または創出したあらゆる新たなデータや知見であって、かつ知的財産権に該当し得るデータや知見(情報、ノウハウ、技術および知的財産等を含む)の所有権については、 その帰属や活用について、GHITおよび製品開発パートナーの間で議論し決定するものとする。 製品開発パートナーは、予想される特許出願やその他の知的財産権登録申請(著作権登録を含む)の詳細、データ共有や材料・技術移転の管理など、 当該新規データおよび知見の管理に関する戦略や計画を報告することとする。 本ポリシーは、GHITが全額および一部を投資して行った活動の結果得たデータおよび知見に適用するものとする。 当該戦略および計画は、本データ・アクセスポリシーの理念に則って行わなければならない。
知的財産権 GHITは、イノベーションのインセンティブとして知的財産権の利用を支持し、GHIT創設の4原則が掲げる適正価格での公平なアクセスを促進するために知的財産権の利用を提唱している。 製品開発パートナーが既に所有するデータ、既に登録済みの知的財産に含まれるデータ、および/または主にGHITの投資に基づく活動の結果得た新規データが、 当該活動によって開発された製品の特許出願に用いられる場合、GHITはそのデータを(製品開発パートナーの許可を得た上で)第三者に開示することができる。

2.プロダクト・アクセスポリシー

プロダクト・アクセスポリシーの目的
プロダクト・アクセスポリシーの目的は、GHITの投資の下、開発された製品へのアクセスを向上させるという理念を明確にすることである。
プロダクト・アクセスポリシーの適用範囲
本ポリシーは、GHITが(一部または全額を)投資して開発された製品に適用するものであり、当該製品とは、厳格な規制当局(SRA)、WHO認定機関(WLA) または国家規制当局(NRA)によって市販が承認された医療技術、および/またはWHOの事前認証(PQ)または承認を受けた医療技術を指す。
プロダクト・アクセスポリシーの理念
ライセンス GHITが(一部または全額を)投資して実施したプロジェクトにより得た発明について、製品開発パートナーが特許を適式に受けた場合、当該パートナーは、国際連合の分類による後発開発途上国(LDC)および、 世界銀行の分類による低所得国(LIC)および低中所得国(LMIC)における患者に対して、広範な地域で適用される任意ライセンス、ロイヤリティフリーライセンス、 または パテントプール などを利用し、特許に公平にアクセスできるよう努めなければならない。 中所得国におけるライセンス関連事項は、個別にGHITとの議論と検討がされるが、その際にはアクセス性、公平性、および価格の適正性を実現することを目標とする。
GHITの投資を受けるプロジェクトのパートナー(製品開発パートナーを含む)は、投資契約締結時に、既存の知的財産権、およびGHITの投資の下実施した活動から得たエビデンスを用いて製品の特許を取得する計画を開示するものとする。 GHITとパートナーは、GHITが(一部または全額を)投資して開発された製品へのアクセスを容易にするために、当該の既存知的財産権の使用方法について同意するものとする。
価格設定 GHITのパートナーは、ターゲット・プロダクト・プロファイル(TPP)および WHOの価格策定ガイドライン と関連付けて、GHITの投資の下開発された製品の価格の設定方法について透明性を確保するものとする。 さらに、GHITのパートナーは、技術の研究開発費および製造費を考慮し、市場における製品の実現性および存続性に有害な影響を与えず、製品の買収、投資の継続、または他の形態の協力関係を結ぶ見込みを損なわない価格を設定するものとする。
GHITは、イノベーターや製品開発パートナーが一切損失を被ることなく、合理的な利益を得ることができるよう努め、同時に患者の手が届く公正な価格設定モデルを提唱している。製品開発パートナーは、 「無利益・無損失」の原則に基づき、合理的な利益を確保しつつ、特に低所得国(LIC)や低中所得国(LMIC)の、患者となる地域住民が確実に製品を購入できるよう適正な価格を設定する。 本ポリシーの「適正な価格」とは、原材料、製造、流通、運営上の諸経費をカバーし、製品の研究開発、製造、流通の経済的持続性を確保するための合理的な利益のみ加えた、持続可能で競争力のある最低価格をいう。 「合理的な利益」は、GHITが指定・推薦する価格交渉支援パートナーと、製品開発パートナーとの交渉により決定するものとする。
GHITのパートナーは、GHIT投資対象製品の価格設定について、意図する患者の社会経済的地位や支払い能力を考慮した評価方法を明確に示し、 低所得国(LIC)や低中所得国(LMIC)において製品価格を下げるための緩和戦略を模索・検討するものとする。 当該戦略には、アットコストまたはコストプラス価格設定、アウトライセンス、第三者への技術移転、差別価格、数量保証または事前購入割引制度、大量購入割引等が含まれる。