Overview
代表挨拶
新型コロナウイルスのパンデミックの影響が長引く中、2021年度は製品開発への投資で大きな進捗と重要な成果を成し遂げることができました。まずは、製品開発パートナーの創造性、連携、忍耐力、そして資金拠出パートナーとスポンサーの長年にわたる揺るぎないGHIT Fundへの支援とパートナーシップ、さらに、顧みられない病気との闘いを継続するグローバルヘルス・コミュニティの 結束に対して感謝を申し上げます。
GHIT Fundの歴史の中で最も重要な成果
2021年11月、顧みられない熱帯病である住血吸虫症の新たな小児用製剤arpraziquantel (アラプラジカンテル)の開発に取り組む、国際的な官民パートナーシップである小児用プラジカンテル・コンソーシアムは、コートジボワールとケニアにおける第III相試験が成功裏に終了したことを発表しました。これはGHIT Fundが設立された2013年以降、製品開発における最も重要な成果と言えるでしょう。この新たな小児用製剤によって、今後5,000万人以上の就学前の子どもたちに健康と希望がもたらされるでしょう。一方で、今もなお、新型コロナウイルスの影響が臨床試験等のロジスティクスに大きな影響を及ぼしていますが、私たちは必要な資源を投入し、当初の目標を達成するために全力を尽くして参ります。
GHIT 3.0に向けたビジョン
GHIT 3.0に向けて、すでに資金拠出パートナーとの対話を開始しています。今後、GHIT 3.0の投資戦略・計画を固め、2022年度後半に対外的に発表する予定です。新たなステージに向けて、今後様々なステークホルダーとの協働を心から楽しみにしています。

國井 修GHIT Fund CEO

中谷 比呂樹会長・代表理事