スタッフ座談会
GHIT's Diverse Culture
10年の歩みと多様な働き方
アソシエイトヴァイスプレジデント(部門長)
シニアマネージャー
& コーポレートディベロップメント
マネージャー
浦辺
私は2016年4月にGHITに入社し、今年で8年目になります。10周年を迎えるGHITの節目に立ち合い、
組織としてもチームとしても成長を実感しています。
私が統括している投資戦略チームは、新規技術シーズの探索、GHITのコアである製品開発プロジェクトの審査から投資の補助、
投資案件の進捗管理、アクセス戦略構築から導入のサポートを担当するチームです。
入社前はシリコンバレーで、自動運転技術やバイオ燃料、ライフサイエンスなどの最先端分野に携わっていました。
しかし「最先端の知のシーズ」と「ソリューションを必要としている現地のニーズへの社会実装」
のギャップを感じることがあり、年少時代から抱いていた低中所得国支援を通じて世界の健康に貢献したいという想いから、
双方を同時に見ることができるGHITへの転職を決意しました。
これまでの活動を通して、まだ道半ばであるものの理想を具現化してきていることを肌で感じています。
小山
私は投資戦略のチームの中でも、パートナーのマッチングや様々なステークホルダーとのコミュニケーションを担うチームであり、
早期研究開発の促進、新規パートナーとの結びつき、
まだGHITの研究開発に参画していない機関に対し製品開発パートナーにならないかアプローチする、
投資戦略、パートナーシップ開発の部署にいます。
コロナ禍が始まった2020年に入社しました。その前は、化学品専門商社に勤務し、
主にジェネリック医薬品の原薬の輸入販売と開発サポートを行い、
日本のバイオベンチャーではバイオ医薬品の開発サポートを行っておりました。
たまたまGHITのイベントに参加した時に小児用プラジカンテル・コンソーシアムのプロジェクトに、
子どもがお薬を飲みやすいよう、口腔内崩壊(OD)の技術が使用されているのを見て、
日本のガラパゴス化した技術を世界に橋渡しするような仕事をしたいと思い、入社しました。
柴田
私は昨年9月に入社したばかりで、それまで約10年間、
空港の運営会社で海外空港との連携業務や国際機関への出向にて国際会議の企画運営などに従事していました。
健康に関心を寄せるようになったのはコロナ禍がきっかけでした。
大きな空港であれば1日数万の人が飛び立ち、旅立つ、まさに人と人の出会いや流れに貢献する役割を担っているのですが、
コロナによって航空業界は大打撃を受け、自分が軸として持つ空港の役割にも大きな影響を与えました。
つまり、健康が脅かされている状態では、空港というインフラがどれだけ良くなろうが、
人と人を結びつける役割には限界があるのではないかと、幾ばくかショックを受けたのです。
そこで人々の健康が良くなるための仕事ができないかと思い始め、GHITに入社しました。
現在、渉外担当として、資金調達、理事会などの運営を担当しています。
浦辺
創設当初はGHITという日本発の国際的な官民パートナーシップが認知されることが重要で、
投資(助成)を決定して研究開発プロジェクトが進むことが成功の一つの指標でした。
しかし8、9年目ともなると、製品開発のステージも着実に進み、投資を行うだけでなく、
投資したプロジェクトが進捗し、臨床試験、薬事承認などへシームレスに進み、
製品をいかに現地に届けていくかという段階まで重点的に検討するステージに移行しました。
チームには製品を現地に届けるためのアクセス&デリバリーを担当するチームメンバーも増え、
チームも組織も10年で大きく成長してきました。
研究開発のプロジェクト数、累計投資金額も右肩上がりで増え、
一人一人が担う責任も増えてきていますが、やりがいも増しています。
社員みんなが同じ気持ちで向かっているからこそ、10年続いてきたのだと確信しています。
小山
私もようやく投資の成果が見えてきた頃で、やりがいを感じています。
GHITでは、投資プログラムに応募いただく際、
必ず日本のパートナーと日本以外のパートナーが一緒に研究開発することを条件としています。
日本の機関と海外の機関が各々持つ良さ(長所)をかけ合わせて、
オープンイノベーションで治療薬、診断薬、ワクチン(製品)を開発しようという考えが、根幹にあるためです。
ここで当然、日本の研究者の方がGHITの投資プログラムに応募したいのに適切な海外のパートナーが見つからない、
との壁にぶつかる時があります。
そこで両機関を結びつけ、いわゆるマッチングをする役割が私の仕事です。
公募に申請するまで2、3年かかることや、新しいパートナーを見つけて何度も公募に挑戦いただく場合もあります。
そしてそのプロジェクトが採択された時に最もやりがいを感じます。
柴田
私は入社してまだ間もないですが、入社直後に、理事会やGHIT10周年記念ディナーが開催されました。
私にとっては初めてとなるGHITの会議体やイベントの運営でしたので、経験豊富なチームメンバーと共に入念に準備をしました。
理事会では、細部まで配慮して準備したことでスムーズに会議を進行できたと思います。
また10周年記念ディナーでは、重要なステークホルダーをお招きした一大イベントでしたが、
成功裏に終わり大きな達成感を感じると共に、
多くのステークホルダーの皆様に支えられていることを肌で感じ、身が引き締まる思いでした。
浦辺
GHITはまだ創設10周年、少数精鋭の社員で事業展開していることもあり、当時、
GHITの中で子どもを持ちながら仕事をするメンバーはおらず、
実際に規模が大きくなるにつれて、子育てをする方を採用する際には仕事と家庭の両立や、
そのバランスの取り方が難しい局面もありました。
大切なことは、限られた時間の中で集中して生産性を上げ、上司との信頼関係を築きながら、
上司にもチームにも理解をしてもらうことです。
自分の働き方についても理解をしてもらえたと感じています。
それは今も変わらず、現在、私のチームには子育て中の社員が多くおりますが、境遇を共有しあいながら、
助け合い、業務を推進しています。
小山
私は2年前に出産し、産休、育休を取得して戻ってきました。
ただ夫の仕事が多忙で、どうしても私が子どもの送り迎えをする必要があり、
復帰当初は果たしてフルタイムで仕事ができるのか不安でした。
しかし先輩の女性社員がフルタイムで働いている先例があり、柔軟な働き方に理解があります。
浦辺
GHITでは柔軟な働き方ができるような制度があります。その一つがコアタイムなしの完全フレックス制度です。
例えばヨーロッパとのリモート会議の時は、夜会議を行う場合が多いのですが、その時は、
いつもより1時間早く退社するというやり方もあります。
柴田
私の妻もフルタイムで働いており、子どもの保育園への送り迎えを私がすることが多い状況です。
午後5時には保育園にお迎えに行くため、フレックス制度を活用しています。
子どもが熱を出して看病をする必要がある場合は在宅で仕事をすることもありますが、
上司やチームメイトの理解を得られていることは安心材料です。
浦辺
外国籍の方も何名か在籍しており、多様な価値観を融合し、新しいアイデアを生みだしています。
それぞれ働く場所や時差などの観点でも多様でフレキシブルな環境で働いているので、情報共有を密にしています。
小山
リフレッシュタイムの制度も非常に助かっています。
保育園に預けて1年目は、子どもがよく熱を出して、有給休暇を多く使わざるをえませんでした。
そのほか、定期的な通院の際も、この制度が利用できます。
※リフレッシュタイム:週1回3時間自分の時間に使ってよく、就業時間とみなされる。
浦辺
こうした制度は、責任感と成果主義が基本の考え方です。自己管理が大切であり、しっかりと成果を出すことが求められます。
限られた時間を効率的に活用すると同時に、チーム、上司との信頼関係やコミュニケーションが重要なのは言うまでもありません。
柴田
実は私は今も、航空業界への熱い思いを持ち続けています。GHITのビジョンは、
10億人以上が苦しんでいる感染症を無くし、誰もが公平に健康を享受できる世界を目指すことです。
現在の担当業務を遂行することでビジョンを達成し、より多くの人々が健康で、安心して、
空港を通じて好きな場所に行き、大切な人に会える。そんな世界に少しでも貢献できたらいいなと思っています。
小山
まだまだ「顧みられない病気」の啓発が進んでいません。GHITを知らない研究者や多くの方にGHITのことを知ってもらうため、
直接会って話をしたり、日本の技術の素晴らしさをグローバルに伝えるなど着実に一歩ずつ前に進みたいです。
浦辺
私は自分の指針として、「研究と社会をつなぐ」「日本と世界をつなぐ」「低中所得国と高所得国をつなぐ」
を3つの柱としてあげていて、日本から貢献できるものを導いていきたいと考えています。
今の仕事はこの3つについて幸い関わることができていますが、
もっと革新的な視点から新しい技術や新しいアプローチを発掘していきたいと考えています。
マネジメントする立場で言えば、社員には、
最終的に各々のキャリアビジョンにできるだけ近づける経験をGHITでしてもらいたいと思っています。
GHITの中でどういったスキルを積み、自分たちの将来の夢に近づけるか、お手伝いしたい。
チームメンバーの大胆なビジョンを支えるのも、私のビジョンの一つです。
シニアマネージャー
& コーポレートディベロップメント
マネージャー
アソシエイトヴァイスプレジデント(部門長)
(所属・役職はインタビュー当時のものです)