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ウェルカムトラストによるリーシュマニア症の治療薬開発のための新たなコミットメントを歓迎します
GHIT Fundの資金拠出パートナーである英国のウェルカムは、Drugs for Neglected Diseases Initiative (DNDi) と、武田薬品工業株式会社を含む、海外の企業、大学、研究機関が参画するコンソーシアムが行うリーシュマニア症の新世代の治療薬開発に対して、今後3年間にわたり1千万ポンドのコミットメントを発表しました。GHIT Fundはこのコンソーシアムにおけるパートナーシップの一つである、武田薬品工業とDNDiにより見出された化合物の開発に投資を行っています。
DNDiと武田薬品工業は、内臓リーシュマニア症(VL)の治療のため、安全で効果が高く、投与期間の短い、流行地域に適した経口投与のアミノピラゾール系抗寄生虫薬を開発することを目指しています。2015年にGHIT Fundの支援によりアミノピラゾール誘導体最適化プロジェクトが開始され、前臨床試験に進むための目標とするプロファイルを満たす化合物DNDI-5561が見出されました。現在は、このDNDI-5561に対して、前臨床試験およびヒトに対する初めての投与となる単回投与・用量漸増試験を実施しています。この、アミノピラゾール系化合物はこれまで内臓リーシュマニア症に対する研究開発が行われていないため、薬剤耐性や交差耐性の懸念が少ないと考えられています。
ウェルカムによるリーシュマニア症の治療薬開発への新たなコミットメントは、ウェルカムとGHIT Fundにとってリーシュマニア症の治療薬開発が共通テーマであることを示しています。このたびのウェルカムの支援により、GHIT Fundの投資インパクトをさらに高め、グローバルヘルスR&Dの推進により一層貢献することが期待されます。
パートナーシップの詳細については以下をご覧ください。
- GHIT Fundが投資する、DNDiと武田薬品工業株式会社による製品開発プロジェクト [G2014-208] [G2017-203]