プレスリリース

July 15, 2021

グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)新規抗結核薬の標的研究に9,740万円の投資を決定

公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)は、日米のアカデミア・研究機関のパートナーシップによる新規抗結核薬の標的研究に対して、総額約9,740万円の投資を行うことを決定しました*。本プロジェクトには、日米の細菌遺伝学、細菌生理学、化学生物学、創薬化学、薬学の専門家等が参画します。

 

GHIT Fundの標的研究プログラム(Target Research Platform)における本プロジェクトでは、2つの独立した抗菌作用を同時に発揮すること(デュアル・エフェクト)により、結核菌を迅速かつ強力に殺菌することができる抗結核薬の新規標的同定を目的としています。研究チームはすでにこのデュアル・エフェクトが期待できる候補遺伝子をすでに特定しており、最先端の遺伝子抑制技術であるCRISPR interference (CRISPRi)を用いて、結核菌培養実験系および結核菌マウス感染実験系によって候補遺伝子の機能を解析し、その中から最も創薬標的有望性が高い遺伝子を絞り込み、次の創薬ステージへと繋げます。(別紙1、2)

 

2021年7月15日現在、GHIT Fundのポートフォリオにて57件のプロジェクトが進行しており、内訳として、25件の標的・探索研究、23件の非臨床試験、9件の臨床試験**となります。GHIT Fundのこれまでの累積投資金額は約261億円となります。(別紙3)

 

 

注記

* 本案件は、2020年6月〜2021年1月にかけて実施した公募RFP2020-002(標的研究プログラム)の中から選定され、2021年2月に開催された理事会にて承認されたものです。

* *診断薬開発において、途上国における 患者サンプルを使用した臨床的妥当性の評価を行う段階に入った案件については、表現の便宜上、臨床試験として扱う。