プレスリリース

September 29, 2020

グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund) マラリア、顧みられない熱帯病の新薬開発に約13.7億円の新規投資を決定

公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(以下、GHIT Fund)はこのたび、マラリア、顧みられない熱帯病であるシャーガス病、住血吸虫症、土壌伝播寄生虫症、ブルーリ潰瘍、皮膚リーシュマニア症に対する新薬開発7件に対して、総額約13.7億円の投資を行うことを決定しました*。今回発表した案件のうち、新規案件が3件、継続案件が4件です。(別紙1、2)

 

GHIT FundのCEOである大浦佳世理はこのたびの投資案件発表に関して次のように述べています。「新型コロナウイルスの感染が全世界的に拡大する中で、国内外での顧みられない病気のための新薬開発の一時的な中断もありましたが、徐々に再開され始めています。コロナ禍にあっても、マラリア、結核、顧みられない熱帯病の新薬開発の重要性はこれまでと一切変わらず、私たちが着実に積み重ねてきた歩みを止めることはありません。今後も、切迫感を持ち、国内外の製品開発パートナーとともに事業を進めていきます。私たちは、パートナーの顧みられない病気のための新薬開発に対する変わらぬ強いコミットメントを大変誇りに思います。今回の投資案件の中で、初めてヒトでの第I相試験に臨むリーシュマニア症の治療薬開発や、フィリピンやケニアでの患者検体を用いて行う住血吸虫症の迅速診断キット開発には大きな期待を寄せています。また、標的・探索研究においては、組み換えタンパク質を用いた土壌伝播寄生虫症の医薬品開発、ブルーリ潰瘍の迅速診断技術、複数の日本企業が連携するマラリア化合物スクリーニングなど、革新的なアプローチに注目しています。これらのプロジェクトは、GHIT Fundのポートフォリオを強化するとともに、患者や医療従事者にとっても新たな希望になるでしょう。」

 

2020年9月29日現在、50件のプロジェクトが進行しており、内訳として、26件の標的・探索研究、16件の非臨床試験、8件の臨床試験**となります。(別紙3)GHIT Fundのこれまでの累積投資金額は約223億円となります。

  

 

注記

* これらの案件は、2019年11月〜2020年3月にかけて実施した公募RFP2020-001(標的研究プログラム、スクリーニングプログラム、ヒット・トゥ・リードプログラム、製品開発プログラム)の中から選定され、2020年6月に開催された理事会にて承認されたものです。

* *診断薬開発において、途上国における 患者サンプルを使用した臨床的妥当性の評価を行う段階に入った案件については、表現の便宜上、臨床試験として扱う。