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September 27, 2021

【第2回目】 連続ウェビナー:GHIT Fund - Product Development Partnerships (PDPs)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、感染症の脅威に対するイノベーションの重要性とその価値の重みを改めて世界に突きつけました。前例のないパンデミックにも関わらず、COVID-19に対する製品開発は驚異的なスピードで進みました。これは、ステークホルダーが危機感を共有し、十分な資源を迅速に投じることができれば、感染症のためのイノベーションを加速し、スケールアップが可能であることを示しました。GHIT Fundは、顧みられない病気の製品開発において、同様の可能性を最大限に引き出すことに注力しています。

 

過去20年間、顧みられない病気のための医療技術(医薬品、ワクチン、診断、ベクターコントロール、デバイス)を開発してきた、国際的な非営利組織のProduct Development Partnerships(PDPs)は、グローバルヘルス領域で極めて重要な役割を果たしてきました。 PDPsは、これまで低中所得国(LMIC)において、85の革新的な救命製品の薬事承認並びに市場に出すことに成功しています。 GHIT Fundは、これらの事業体の独自の能力と強みを認識し、2013年以来、未開発の化学・天然化合物、それぞれの団体が有する技術を利用し、マラリア、結核、顧みられない熱帯病(NTDs)向けの革新的な製品の作成に専念し、PDPsと日本の事業体間のパートナーシップに投資を行ってきました。この取り組みによって、GHIT Fundのポートフォリオに複数の有望な候補者が含まれ、複数の案件については、今後数年以内にパイプラインから出現する予定です。

 

COVID-19パンデミック下、パンデミック後の顧みられない病気との闘いにおけるR&Dコミュニティーの役割、課題、機会について製品開発に携わる国内外の機関がオープンに議論する機会を作ることを目的として、このたびGHIT Fund-PDPs Webinar Seriesを開催することと致しました。本ウェビナーでは、PDPsと日本のパートナーを招き、PDPsの役割、顧みられない病気に対する革新的なR&Dパートナーシップ、および専門知識、ポートフォリオ、パートナーネットワークを活用した将来の世界的な健康脅威への対応について議論いたします。

 

使用言語:英語(日本語への同時通訳あり)

参加費:無料

後援:一般社団法人日本感染症学会、一般社団法人日本熱帯医学、一般社団法人日本臨床検査薬協会、日本顧みられない熱帯病アライアンス(事務局:長崎大学熱帯医学研究所)、日本寄生虫学会、日本製薬工業協会、日本ワクチン学会

 

第2回 「Drugs for Neglected Diseases initiative (DNDi): Innovative partnerships for the most neglected」

日時:2021年10月20日(水) 17:00 – 18:30(日本時間)

参加登録:https://zoom.us/webinar/register/WN_UR2Lca4qSjimGi1wHSCtEw

 

プログラム

17:00 - 17:05:オープニング&イントロダクション

17:05 - 17:30:DNDi バイロン アラナ氏、中谷 香氏による発表

17:30 - 17:45:東京大学 石井 健教授による発表

17:45 - 18:00:味の素バイオファーマサービス・ジーンデザイン 木村 友美氏による発表

18:00 - 18:20:パネルディスカッション

18:20 - 18:30:質疑応答

6:30:ウェビナー終了

 

スピーカー

・バイロン・アラナ氏 DNDi 皮膚リーシュマニア症 疾患ヘッド

アラナ博士は、グァテマラ・サン・カルロス大学で医学のトレーニングを受け(1983年)、英国のリバプール大学で熱帯医学の博士号を取得しました(1998年)。アラナ博士はスイスのジュネーブに拠点を置く、顧みられない病気の新薬開発イニシアティブ(DNDi)で、2013年から現職に就いています。 2008年から2013年の間、アラナ博士は、TDR-WHOがインド亜大陸で支援していた内臓リーシュマニア症に関する臨床試験の管理に加わり、同地域における内臓リーシュマニア症撲滅プログラムの戦略開発とその推進に携わりました。 2000年から2008年まで、アラナ博士はグアテマラ・デル・バジェ大学の健康研究センターの共同ディレクターを務め、同大学と米国疾病管理センター(CDC)との間で、中央アメリカ地域における熱帯病の学際的分野および実験室における研究を支援するための初めての協力協定の締結を主導しました。アラナ博士は、主に皮膚リーシュマニア症、オンコセルカ症、下痢、呼吸器疾患の臨床試験と疫学研究に25年以上携わってきました。

 

・中谷 香氏 特定非営利活動法人DNDi Japan 事務局代表

日本やアメリカの非営利組織、UNAIDSなどの国際機関や国際協力機構 (JICA) などの公的機関にて国際協力に従事し、アフリカ・カリブ地域、東南アジア地域において、感染症、ユニバーサルヘルスカバレッジなど公衆衛生分野を中心に、プロジェクト運営、技術協力、人材育成といった多岐にわたる案件に携わる。2013年から4年間は保健の専門家としてJICAミャンマー事務所に駐在し、国際機関・欧州ドナー連携を主導するとともに、日本の民間企業のミャンマーにおける市場開拓などに助言を行うなど、幅広い業務に従事した。直近では、タイにおいてJICA技術協力プロジェクトに従事し、日本とタイの国民皆保険制度の改善のための提言取りまとめや人材育成、アドボカシーなどに携わった。2020年1月より、特定非営利活動法人DNDi Japan事務局代表。

 

・石井 健教授 東京大学医科学研究所 教授

平成5年横浜市立大学医学部卒業。3年半の臨床経験を経て米国FDA・CBERにて7年間ワクチンの基礎研究、臨床試験審査を務める。平成15年帰国しJST・ERATO審良自然免疫プロジェクトのグループリーダー、大阪大学・微生物病研究所・准教授を経て、平成22年より平成30年まで医薬基盤健康栄養研究所アジュバント開発プロジェクトリーダー、ワクチンアジュバント研究センター長、平成22年より現在まで大阪大学・免疫学フロンテイア研究センター教授。平成27年―29年まで日本医療研究開発機構(AMED)に戦略推進部長として出向、平成29-31年科学技術顧問を務める。平成31年より現職。

 

・木村 友美氏 味の素バイオファーマサービス 株式会社ジーンデザイン 学術営業部 係長

2009年広島大学大学院 生物圏科学研究科にて、農学修士を取得。専攻は分子遺伝学。前職は外資系製薬会社にて2012年から3年間、Microbiologistとして、注射製剤の出荷試験、および注射剤製造の環境モニタリングを担当。 2015年に味の素バイオファーマサービス・ジーンデザインへ入社。入社以来、国内外の顧客の営業を担当し研究用試薬のスクリーニングから治験薬製造・上市を見据えた製造まで、幅広く、かつ20以上の顧客のプロジェクトを担当している。 同社はオリゴ核酸の製造受託会社。DNDiとは2016年よりパートナーとして活動。

 

 

過去に開催したセミナーの動画はGHIT FundのYoutubeチャンネルからご覧頂けます。

 

第1回 「Medicines for Malaria Venture (MMV): Developing Life-Saving Antimalarials Through Global Partnerships」