What is TICAD?

アフリカ開発会議とは

日本が主催する、
アフリカの開発をテーマとする国際会議。

TICADとは、Tokyo International Conference on African Development(アフリカ開発会議)の略で、アフリカの開発をテーマとする国際会議です。1993年以降、日本政府が主導し、国連、国連開発計画(UNDP)、世界銀行及びアフリカ連合委員会(AUC)と共同で開催され、2016年以降は3年に一度、アフリカと日本で交互に開催されることになりました。前回の2016年8月27-28日にケニアのナイロビで開催されたTICAD VIは、初のアフリカ開催となりました。今回で7回目となるTICAD VIIは8月28日〜30日、横浜で開催されます。
 
TICADの背景には、アフリカが持続的・安定的に「質の高い成長」を成し遂げること、日本の外交政策の柱である「人間の安全保障」の考え方に基づき、アフリカの一人ひとりが輝けるように、日本が重要なパートナーとして、官民連携でアフリカへ投資・開発を促していくという狙いがあります。TICAD VIIのテーマは、「Advancing Africa’s Development through People, Technology and Innovation アフリカに躍進を!ひと、技術、イノベーションで。」です。日本の強みである、人材育成、科学技術やイノベーションを中心に据えて、アフリカの開発を力強く推進していきます。

外務省TICAD紹介ページ

GHIT at TICAD

マラリア、結核、顧みられない熱帯病の制圧に向けて

2013年6月 TICAD V in 横浜で
GHIT Fund 設立記者発表会を開催。

この設立記者発表会を経て、GHIT Fundは日本と海外の機関のパートナーシップを促進し、グローバルヘルスの製品開発を推進してきました。2016年8月、ナイロビで開催されたTICAD VIでは、塩崎恭久元厚生労働大臣、野口英世アフリカ賞受賞者や国際機関のトップをお招きしてサイドイベントを開催し、日本とアフリカのパートナーシップ事例などを紹介しました。

TICAD V GHITサイドイベントレポート
TICAD VI GHITサイドイベントレポート

Japan's Innovation for Neglected Diseases in Africa

アフリカに貢献する日本のイノベーション

GHIT Fundが投資する
アフリカでの臨床試験。
日本のイノベーションが大きな鍵に。

ここでは、GHIT Fundが投資する臨床試験の中で最も進んでいる3つのプロジェクトをご紹介します。結核、住血吸虫症、マイセトーマといったアフリカの貧困層が苦しむ感染症との戦いにおいて、日本発のイノベーションが重要な役割を果たしています。これらのプロジェクトは、現地の大学や研究機関をはじめとして、海外の研究機関、国際機関などとのグローバルな連携により進められています。

  • スーダン
  • コートジボワール
  • ケニア
  • ジンバブエ
  • 南アフリカ
Clinical Candidate 3

ホスラブコナゾール
(E1224)

マイセトーマ/治療薬
Clinical Candidate 2
Clinical Candidate 2

プラジカンテル小児用製剤

住血吸虫症/小児用治療薬
Clinical Candidate 2
Clinical Candidate 1

SILVAMP TB-LAM

結核/診断薬

Clinical Candidate 1

SILVAMP TB-LAM 結核診断用高感度迅速診断キット

  • 疾 患: 結核
  • 製 品: 診断薬
  • 開発段階: 製品バリデーション
  • 実施国: 南アフリカ

ウイルスやバクテリアなどの微量な物質に
大きな目印を付け、高感度に検出。

課題
HIV患者の死亡要因の第一位は結核です。しかし、HIVの症状が進行した患者からは、結核診断の際に喀痰(かくたん)を採取しにくいという課題があり、結核の早期診断、適時な治療ができていないことが課題となっています。また、低中所得国のような医療資源が限られた場所でも、簡単に迅速診断できるツールが求められています。
日本のイノベーション
富士フイルムが開発したSILVAMP TB-LAMは、患者の喀痰ではなく尿を用いることにより結核の診断を行います。患者の尿中に含まれる結核菌特有の成分で、細胞壁に微量に含まれるLAM(リポアラビノマンナン)を検出することにより結核診断を行います。写真の処理技術として開発された富士フイルム独自のハロゲン化銀増幅技術を応用することで、ウイルスやバクテリアなどの微量な物質でも高感度に検出することが可能になりました。
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Product Development Partners​

Clinical Candidate 2

プラジカンテル小児用製剤 住血吸虫症治療薬

  • 疾 患: 住血吸虫症
  • 製 品: 小児用治療薬
  • 開発段階: 第III相試験
  • 実施国: コートジボワール、ケニア、ジンバブエ

小さくて苦味が少なく、
水がなくても服用できる、
小児に適した錠剤。

課題
顧みられない熱帯病の一つ住血吸虫症は、アフリカにおいてマラリアについで社会経済的に大きな影響を与えている、特に子どもが感染する寄生虫病で、貧血、発育不良、学習障害などを引き起こします。大人や学童期の子ども向けの薬(プラジカンテル)はありますが、5歳以下の就学前児童には薬が大きすぎて窒息のおそれがあることと、錠剤の苦味などが課題でした。
日本のイノベーション
アステラス製薬の製剤技術により、薬の大きさを1/4に、錠剤の苦味を軽減しました。アフリカの高温多湿な環境でも安定な錠剤の開発に成功しています。
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Product Development Partners​

Clinical Candidate 3

ホスラブコナゾール(E1224) マイセトーマに対し、世界初の無作為化二重盲検比較試験

  • 疾 患: マイセトーマ
  • 製 品: 治療薬
  • 開発段階: 第II相試験
  • 実施国: スーダン

未だ有効な薬がないマイセトーマ(菌腫)に対する日本発の新薬候補。

課題
真菌が原因とされるマイセトーマ(菌腫)は慢性的な皮膚疾患で、特に農村地域の貧困層が感染しており、現在有効な治療法がありません。対処療法として用いられる薬は、治療が高額になることや副作用の問題があります。そのため、治療が中断されることで再発し、四肢の切断を余儀なくされることもあり、時には死に至ることもあります。また労働ができなくなることや、社会的な差別なども問題になっています。
日本のイノベーション
エーザイが開発した抗真菌薬ホスラブコナゾールは安全性が高く、マイセトーマに対してもin vitroで強い活性を示しています。週一回の服用でよいため、患者の服薬コンプライアンスの向上や治療コストの軽減にもつながることが期待されています。もし薬で治療することができれば、患者のクオリティ・オブ・ライフに大きく貢献します。
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Product Development Partners​

TICAD VII
Side Event2019.8.28

第7回アフリカ開発会議(TICAD VII)に合わせて、公式サイドイベントを開催します。

「人、技術、イノベーション」を中心に据えたアフリカ開発の最前線。
アフリカ各国政府関係者、日本政府関係者、企業、大学、研究機関、国際機関、NGO/NPO等をお招きし、
過去数十年に渡る日本とアフリカによるイニシアチブやパートナーシップを振り返るとともに、
アフリカの熱帯病の制圧、ユニバーサルヘルスカバレッジ(UHC)の達成に貢献する、
日本発の技術やイノベーション、アクセス&デリバリーの取り組みをご紹介致します。
また、アフリカ各国からは、熱帯病対策の進捗や成功事例などについてお話を頂く予定です。
皆様のご来場をお待ちしております。

Partnering for Progress:
Promoting Innovation & Access for
Neglected Diseases in furtherance of UHC
REGISTER
2019年8月28日(水)
10:30 - 12:00
パシフィコ横浜
展示ホールB04

主催:国連開発計画「新規医療技術のアクセスと提供に関するパートナーシップ(Access and Delivery Partnership: ADP)、国連ボランティア計画(UNV)、GHIT Fund
 

『顧みられない熱帯病(NTDs)』がないアフリカへー日本とアフリカのパートナーシップ
REGISTER
2019年8月28日(水)
13:00 - 14:30
パシフィコ横浜
展示ホールB03

主催:日本顧みられない熱帯病アライアンス(JAGntd)、GHIT Fund
 
共催:エーザイ株式会社、DNDi Japan、特定非営利活動法人SDGs・プロミス・ジャパン、独立行政法人国際協力機構(JICA)、日本製薬工業協会(JPMA)、Uniting to Combat NTDs(UTC)

Advancing African Development
through People, Technology and Innovation.

アフリカに躍進を!
ひと、技術、イノベーションで。