プレスリリース

June 7, 2018

新会長・代表理事就任に関するお知らせ

本日、公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(以下、GHIT Fund)は、元世界保健機関本部(以下、WHO)事務局長補の中谷比呂樹氏がこのたび新たに会長・代表理事に就任しましたことをお知らせいたします。中谷氏は、GHIT Fund発足以来5年間にわたって、その成長と成果を積み重ねた黒川清前会長・代表理事の後任となります。

 

新会長の着任にあたり、GHIT FundのCEOであるBTスリングスビーは次のように述べています。

「このたび会長に就任した中谷氏は、グローバルヘルスや顧みられない熱帯病対策における先駆者であり、科学や政策の分野で豊富な経験と実績を有しています。医療イノベーションを国内外で推進し、優れた政策の導入や効果的な製品供給体制の実現などに尽力した中谷氏の比類なきリーダーシップは、GHIT Fundをさらなる成長へと導き、今後薬事承認を目指す新薬を必要とする人々に届けるための大きな力となるでしょう。中谷氏を会長に迎え、活動の第二期と定める次の5年間の活動を本格的にスタートさせます。黒川前会長にはこれまで多大なる貢献をいただきましたこと、心より感謝の意を表します。」

 

中谷氏は、2007年より2015年までWHO事務局長補(HIV/AIDS・結核・マラリア・顧みられない熱帯病対策担当)として、熱帯病制圧のための対策を大きく前進させました。その在任期間においては、これらの感染症の罹患率および死亡率は減少傾向に転じ、顧みられない熱帯病の一つであるメジナ虫症に関しては根絶間近となりました。

 

また、中谷氏は、WHOへの参画以前には、厚生労働省において要職を歴任し、公衆衛生の分野では、予防接種や健康増進への取り組み、公衆衛生上の緊急事態への対策、保健医療従事者の育成、行政や管理、組織開発や政策立案に携わりました。現在は、慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)特任教授、大阪大学大学院招聘教授(公衆衛生学)、厚生労働省国際参与、国立国際医療研究センター理事、ならびにWHO執行理事等を務めています。

 

このたび会長に就任した中谷氏は次のように述べています。「グローバルヘルス分野の製品開発に特化した官民パートナーシップとして、変革を続けるGHIT Fundに参画することになりましたことを大変光栄に思います。GHIT Fundは日本と海外の機関をつなぐ、まさに“触媒”であり、その活動は、豊富な経験や知識を持つ、国際色豊かな専門家たちにより運営されています。GHIT Fundの発展に多大に寄与された黒川前会長の後任としてふさわしい働きをすべく、鋭意取り組む所存です。」

 

中谷氏は今後、理事会の運営を指揮し、グッドガバナンスを実践するとともに、GHIT Fundのミッションの達成や将来的な戦略の方向性の策定に向けて取り組んでいきます。

 

退任にあたり、黒川前会長は次のように述べています。「どのような人物がGHIT Fundの会長としてふさわしいのか、広く候補を探し、検討を重ねてきました。GHIT Fundの会長を務める人物は、国内外においてグローバルヘルスの最前線でリーダーシップを発揮してきた経験豊富な人物、そして何より、GHIT Fundをさらに成長へと導いてくれる人物でなくてはなりません。中谷氏のような素晴らしい人物を見つけることができたことを、本日、皆様にご報告できることを大変喜ばしく感じています。中谷氏が、重要かつポジティブな影響をGHIT Fundに与えてくれるものと確信しています。」