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【イベント報告】「世界NTDの日」ウェビナーにて「第三回 顧みられない熱帯病コンテスト」表彰式および「次世代NTD〜AIとテクノロジーがもたらす変革」パネルディスカッションを実施
2026年1月30日、「世界NTDの日」の関連イベントとして、世界NTDの日・日本実行委員会は顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases: NTDs)への理解や関心を高めてもらうことを目的としたウェビナーを開催しました。
NTDs(顧みられない熱帯病)とは、世界保健機関(WHO)が指定する21の熱帯感染症を中心とした疾患群を指します。世界で約15億人が感染リスクに晒され、特に低中所得国の貧しい地域に偏り分布し、健康や生活に大きな影響を与えています。新たな医療技術が必要なものが多いにもかかわらず、資金や人材が不足し、研究開発が進んでおらず「顧みられない(Neglected)」ことが問題となっています。
ウェビナー冒頭では当基金CEOの國井修のほか、髙橋順一氏(厚生労働省大臣官房国際課国際保健・協力室長)、井本大介氏(特定非営利活動法人DNDi Japan事務局代表)からメッセージが届けられました。國井は「NTDsを自分事としてとらえること。そのためにまず問題を知ること。その知識を行動に移していくことが重要です」と述べ、本ウェビナーやコンテストへ参加された若い世代の新しい視点が未来を支える、と語りました。
第二部では、中学生から大学院生を対象として一般社団法人NTDs Youthの会が企画運営を行なった「第三回 顧みられない熱帯病コンテスト」の表彰式が行われ、A部門B部門を合わせて応募総数37チーム75名の中から選出された受賞者の発表を行いました。2025年12月27日から2026年1月8日の13日間で行われたSNS審査では、総再生数は、約8,230回(昨年度:7,346回)という結果となり、応募作品が広く拡散されることを通して昨年度よりさらに多くの方にNTDsを知ってもらう機会となりました。最終審査は2026年1月10日に東京大学 伊藤国際学術研究センター(東京都文京区)にて行われ、産官学民と様々な立場からNTDsに関わる最終審査員による審査を経て、A・B各部門の最優秀賞および各賞が選出されました。
GHITパートナーシップ&イノベーション賞には、顧みられない熱帯病を楽しく学ぶカードゲームを作成された高校生が受賞。21疾患をよく学んだ上でのカード構成や親しみやすい創意工夫もイノベーションであるとして高く評価されました。
コンテストの受賞作品はこちら
https://worldntdday.jp/contest2026#award2025
(最終審査会の様子)
第三部では「次世代NTD 〜 AIとテクノロジーがもたらす変革」と題し、SORA Technology 株式会社山口真広氏によるドローンとAIを活用した蚊媒介感染症対策や、株式会社OUI 中山慎太郎氏によるスマートフォン装着型眼科医療機器を用いた遠隔診療・医療格差是正の取り組みなど、AIやテクノロジーを活用した日本発のイノベーション事例が紹介され、NTDをはじめとする感染症・保健分野における現在の成果と未来への大きな希望が感じられるパネルディスカッションが行われました。
本ウェビナーとコンテストを通じて、若い世代を中心にNTDsへの理解が深まっただけでなく、最新技術がもたらす新たな期待感や、AI・テクノロジーの活躍に対する驚きも広がりました。受賞者からは「関心を持ち続けたい」「考え続けていきたい」という声が多く寄せられ、この取り組みが次世代による具体的な行動や新しい視点を生み、未来へとつながる貴重な機会となりました。当日のウェビナー・授賞式の動画はこちらからご覧ください。
関連ウェブサイト
2026年「世界NTDの日」ウェブサイト:https://worldntdday.jp/contest2026
世界NTDの日・日本実行委員会パートナー:https://worldntdday.jp/organization
参考
「第三回顧みられない熱帯病コンテスト」をGHIT Fundが支援
https://www.ghitfund.org/newsroom/events/detail/527/jp