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Project IDT2024-256
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受領年2024
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投資金額¥63,679,944病気NTD(Others)対象Vaccine開発段階Antigen Identificationパートナーピークバリュー株式会社 , Next Frontier Advisors , 有限責任 あずさ監査法人
イントロダクション/背景
イントロダクション
ワクチンをはじめとするグローバルヘルス分野のイノベーションへの継続的な投資は、将来のパンデミックへの備えや対応だけでなく、SDGs(持続可能な開発目標)の保健関連目標の達成においても重要です。
日本の企業や研究者は、ワクチンやワクチン関連分野において、まだ十分に活用されていない優れた技術やイノベーションを有しており、結核(TB)、マラリア、顧みられない熱帯病(NTDs)、さらには新興・再興感染症などの課題解決に大きく貢献できる可能性があります。
近年は、人工知能(AI)、分子科学、免疫学、ワクチン学などの技術が急速に進展しており、新たな製品開発を加速させています。このような状況を踏まえ、日本発のワクチン・ワクチン関連技術がグローバルヘルス分野にどのようなインパクトを与え得るかを評価するための調査は、非常に意義があると考えられます。プロジェクトの目的
本プロジェクトの目的は、日本の研究者や企業が開発している有望かつ革新的なワクチン・ワクチン関連技術を特定し、その潜在的な価値を評価することです。
そのため、日本国内で進められている研究開発の状況を調査・分析します。プロジェクト・デザイン
公開情報を用いた文献・データ調査(デスクトップリサーチ)を実施し、最大40件の有望な技術を抽出します。
その後、あらかじめ設定した評価基準に基づいて専門家が評価を行い、より有望な技術に絞り込みます。
さらに、選定された候補についてインタビューや専門家レビューを実施し、技術開発や実用化への可能性を評価します。本プロジェクトによって、グローバルヘルスの課題はどのように解決されますか?
ワクチンは公衆衛生分野で最も有効な手段の一つであり、過去50年間でジフテリア、麻しん(はしか)、ポリオなどの予防を通じて約1億5,400万人の命を救ったとされています。
一方で、マラリアや結核などの感染症は、現在も世界で10億人以上に影響を与えています。
また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行は、パンデミック対応におけるワクチン研究開発の重要性を改めて示しました。こうした状況の中、日本発の有望なワクチン技術を発掘することは、
· 国際的な研究・開発協力の促進
· 効果的な投資先の特定
· 将来的な革新的医療ソリューションの創出
· ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成につながると期待されます。本プロジェクトが革新的である点は何ですか?
近年の科学技術の進歩により、感染症の診断、治療、予防に関する新しい手法が次々と生まれています。
ワクチン分野では、新型コロナウイルス感染症への対応を通じて、mRNA技術のような新しいワクチンプラットフォームの有効性が実証され、ワクチン開発の在り方を大きく変える可能性が示されました。
さらに、· 免疫効果を高める新しいアジュバント(免疫増強剤)
· 接種しやすくする新たなワクチン送達技術
· 製造コストを低減する新しい生産技術
· AIや機械学習を活用した抗原設計技術など、さまざまな革新的技術が登場しています。
これらの動きは、WHOなどが推進する「100 Days Mission(100日ミッション)」とも軌を一にしています。100日ミッションとは、新興感染症の発生から100日以内にワクチンを含む有効な医療対策を開発できる体制の構築を目指す国際的な取り組みであり、日本政府もこれを支援しています。
本調査は、このような現在および将来のグローバルヘルス戦略と整合したものです。各パートナーの役割と責任
本プロジェクトは、以下の3機関が連携して実施します。
KPMG
· プロジェクト全体の統括
· 進捗管理
· 品質管理(Quality Assurance)Peak Value(PV)
· グローバル戦略策定やヘルステクノロジー調査に関する専門知見を提供
· 候補技術の評価を支援Next Frontier Advisors(NFA)
· ワクチンを中心としたグローバルヘルス研究開発の専門機関
· 技術的観点から候補技術を評価
· 専門的な知見や助言を提供以上の3機関が協力し、日本発の有望なワクチン関連技術の発掘と評価を行います。
最終報告書
1.プロジェクトの目的
本プロジェクトは、日本発のワクチンおよびワクチン関連技術を体系的に発掘・評価し、グローバルヘルスへの貢献可能性を分析することを目的とした。疾患特異的なワクチン候補に加え、プラットフォーム技術や基盤技術も対象とし、GHIT Fundの今後の投資判断やパートナーシップ形成に資する知見の創出を目指した。2.プロジェクト・デザイン
約6か月にわたり、文献、特許、研究開発支援機関、企業データベース等の公開情報を用いたデスクトップ調査と専門家レビューを実施した。334件の技術を抽出し、インパクト、革新性、アクセス性、組織能力等の観点から評価を行い、74件のロングリストおよび18件のショートリストへ絞り込んだ。さらに選定技術の開発者へのインタビューを通じて評価結果を検証した。3.プロジェクトの結果及び考察
本調査では、日本発のワクチンおよびワクチン関連技術334件を特定し、段階的な評価を通じて18件の有望技術をショートリストとして選定した。これらの技術は、①粘膜免疫、②ワクチンプラットフォーム・アジュバント、③AI・計算科学を活用したワクチン設計、④製造・アクセス向上技術、⑤高疾病負荷・顧みられない疾患向けワクチン、の5つのテーマ領域に整理された。また、8件について研究者・開発者へのインタビューを実施し、技術的特徴や開発上の課題、実用化に向けたニーズを確認した。
結果、日本の強みは完成品としてのワクチン候補そのものより多様な疾患へ応用可能な基盤技術やプラットフォーム技術にあることが明らかとなった。特に、粘膜免疫を誘導する技術、経鼻・経口などの新しい送達技術、AIを活用した抗原設計技術などが多く確認された。また、室温保管が可能な製剤や針を使用しない投与方法など、低・中所得国(LMICs)におけるアクセス向上に寄与し得る技術も多数認められた。
一方で、有望技術の実用化には共通する課題も存在した。インタビューでは、適切な動物モデルへのアクセス不足、製造スケールアップ、生産プロセスの確立、臨床開発資金の確保、産業パートナーの獲得などが主要なボトルネックとして挙げられた。また、日本国内には公開情報だけでは把握できない有望技術が存在する可能性が高く、論文や特許として顕在化する前の段階にある研究開発を把握する仕組みの重要性も示された。
本調査からは、GHIT Fundが資金支援や国際連携の促進を通じて、日本の有望な基盤技術を結核、マラリア、顧みられない熱帯病(NTDs)、新興感染症などグローバルヘルス上の優先課題へ展開していく上で重要な役割を果たし得ることが示唆された。さらに、日本の技術シーズを継続的に探索・評価することが、将来の革新的なグローバルヘルスソリューションの創出につながると考えられる。最終報告書は以下の通り。
T2024-256 Final Report (Full Report)
T2024-256 Final Report (Presentation Deck)
Investment
プロジェクト
グローバルヘルス・イノベーションに影響を与える日本発の技術に関する調査




