Investment

プロジェクト

ラングフルートECO(Lung Flute ECO)による地域主導型ユニバーサル結核検査の推進(FLUTTE):小児,医療従事者,HIV感染者を対象とした比較試験による検証

イントロダクション/背景

イントロダクション

結核は依然として世界で最も多くの命を奪う感染症の一つであり、検査のための喀痰を自力で出せない人が多く存在します。Lung Flute ECO(LFE)は、短い呼吸訓練で喀痰を誘発する紙製の音響デバイスで、安全・低コスト・使い捨てです。2021–2023年のGHIT支援3V試験では診断率を12.1%向上させており、本FLUTTEプロジェクトでは、脆弱集団や多様な流行地域での有効性をさらに検証します。

 

プロジェクトの目的

本プロジェクトの目的は、2027年までにWHO承認を得るための科学的根拠を確立することです。LFEを以下の対象に評価します:

  1.喀痰を自力で出せないHIV感染者や医療従事者を対象としたユニバーサル結核検査(TUTT)

  2.小児結核診断における生理食塩水誘発法、鼻咽頭吸引、舌スワブとの比較

  3.デジタル胸部X線CADを用いた地域集団スクリーニング
    併せてアフリカ・アジアにおける持続可能なLFE現地製造体制を確立します。

 

プロジェクト・デザイン

南アフリカ、モザンビーク、ウガンダで総計8,000名以上を対象に、無作為化比較試験やクロスオーバー試験を実施します。分子診断・培養法を参照として喀痰量、診断率、安全性、受容性、コスト効果を解析し、WHO評価に適合するエビデンスを統合します。並行して技術移転、製造訓練、規制対応を進めます。

本プロジェクトによって、グローバルヘルスの課題はどのように解決されますか?

LFEは、喀痰が出せない人々の検査機会を広げることで、結核診断の最大のボトルネックを解消します。一次医療や地域現場での分散使用を可能にし、女性・小児・HIV感染者など弱者層の公平なアクセスを促進します。これによりWHOの「ユニバーサル検査」や薬剤耐性監視目標の達成を後押しします。

本プロジェクトが革新的である点は何ですか?

LFEは、電力・薬剤・医療設備を要しない世界初の生分解性音響デバイスです。現場で使用可能な喀痰誘発手段として、最新分子診断と現場実装のギャップを埋め、低コストで持続可能な検査を実現します。

各パートナーの役割と責任

  • RIT-JATA(日本): 指定開発パートナーとして全体統括、プロトコル管理、GHITへの報告を担当。
  • Acoustic Innovation(日本): デバイス最適化、技術移転、および製造トレーニングを担当。
  • ITM(ベルギー): 科学的監督、費用対効果分析、エビデンス統合を担当。
  • Aurum Institute(南アフリカ, モザンビーク): 南アフリカでのFLUTTE実施とLung Flute ECO試験を主導。SAHPRAとの規制調整および技術移転による現地製造支援を担当。
  • Stellenbosch University(南アフリカ): HIV感染者およびターゲット検査群を対象とした臨床試験を担当。
  • INS(モザンビーク): 小児対象試験の実施とサイト運営を担当。
  • WALIMU(ウガンダ): 小児評価および地域連携を担当。

他(参考文献、引用文献など)

Mbuli C et al., ERJ Open Research 2024 10(3):00902-2023.
米国特許2件(6702769B16984214B2)失効済み。
WHO協働科学的助言(CSA)プロセス申請中。