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Project IDG2025-112
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受領年2025
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投資金額¥648,081,450病気Malaria対象Vaccine開発段階Lead Optimizationパートナー愛媛大学 , チュラロンコン大学 , マヒドン大学過去の案件
イントロダクション/背景
イントロダクション
三日熱マラリアは、主要な顧みられない熱帯病で、35か国で流行し特に遠隔地の住民に不均一に影響を及ぼしている。この病気は、寄生虫が感染者の肝臓内で数か月から数年にわたり休眠状態になり、その後再活性化するため、マラリア根絶において大きな課題となっている。この休眠寄生虫はヒプノゾイトと呼ばれ、繰り返す血液感染を引き起こすだけでなく、マラリア流行の温床にもなっている。既存の薬物治療や媒介蚊対策の実施は多くの地域で困難で、そのため感染の連鎖が続いている。ワクチンは、マラリア根絶のための有望で費用対効果の良い代替手段であり、感染と伝搬の両方を減少させる新しいワクチンの開発は極めて重要である。現在、三日熱マラリアに対するワクチンは無い。
プロジェクトの目的
本プロジェクトは、三日熱マラリアの感染および伝搬の両方を減少させるマルチステージmRNAワクチンの開発を目的に実施する。
プロジェクト・デザイン
マヒドン大学、チュラロンコン大学、愛媛大学の研究者が協力して、感染と伝搬を阻止できる新しいmRNAワクチンを開発する。このワクチンは、蚊からヒトへの感染に機能するPvCSPと、ヒトから蚊への伝搬に機能するPvs230という2つの主要なマラリア原虫タンパク質を標的とする。まず、PvCSPの異なるバージョンのmRNAの中から最も有望なものを選定し、その後、PvCSPとPvs230の最適な組み合わせを決定する。この有望な組合せのワクチン効果を非ヒト霊長類で実証する。リード候補が決定次第、ヒト試験に適した高品質のワクチンを製造する。すべてのワクチンは、臨床的に実証済みのリポソームナノ粒子(LNP)を用いてmRNAを投与する。ワクチン効果は、誘導された抗体の肝細胞への感染阻止効果と蚊への伝搬阻止効果によって評価する。
本プロジェクトによって、グローバルヘルスの課題はどのように解決されますか?
マラリアは重大な健康リスクで、特に低・中所得国の医療体制、経済成長も阻害する。WHOのマラリアグローバル技術戦略は、2030年までに症例と死者数を90%削減し、35か国のマラリア根絶を目標とする。対策の進展につれ、治療から感染拡大防止へと重点を移す必要があるため、三日熱マラリアに特化したワクチン開発を通じて本プロジェクトはこの移行を支援する。
短期的影響:本ワクチンは、感染地域の国々における医療費の大幅な削減に寄与できる。繰り返す感染は貧血や栄養失調などの長期的健康障害も引き起こす。ワクチンによりこれらの悪影響を防ぎ、生活の質の向上が期待できる。
長期的影響:三日熱マラリアは肝臓に潜伏して再発を引き起こすため、制御が困難だが、ワクチンと既存の対策を組み合わせることで、伝搬を断ち切ることが可能となり、根絶が実現し、経済の発展、感染と非感染地域間の格差縮小、さらには将来のアウトブレイク対応力の強化が期待される。
本プロジェクトが革新的である点は何ですか?
本プロジェクトは、三日熱マラリアマルチステージmRNAワクチンを開発する新しいアプローチである。これまでに、PvCSPは感染阻止ワクチン候補として最も有望とされている。さらに我々は、伝搬を完全に阻止できる新たなPvs230ワクチン抗原も特定した。Pvs230は寄生虫の有性生殖ステージで発現し、自然感染を通じて強い免疫応答を誘導できるため、優れたワクチン標的です。本プロジェクトは以下の3つの最先端技術を組み合わせて効果的な多価ワクチンを開発する。
- コムギ胚芽無細胞タンパク質合成系:高品質のマラリアタンパク質を合成し、免疫応答の解析と最適化に利用する。
- 先進的mRNAワクチンプラットフォーム:複数の寄生虫タンパク質を同時に標的とでき、ワクチンの迅速な設計・試験・最適化が可能です。
- 強力な細胞ベースアッセイ:ワクチン候補の効果、特に肝細胞への感染阻止能力を正確に評価する。
これらの革新技術が、三日熱マラリア根絶への道を力強く切り拓く。
各パートナーの役割と責任
マヒドン大学はプロジェクトの調整、データ生成・解析、免疫応答の解析、ワクチン効果を評価する機能アッセイを担当する。愛媛大学は標的抗原の選定、免疫原性試験用の組換えタンパク質合成、およびデータ解析において主導的役割を担う。チュラロンコン大学はmRNAワクチンの設計・製造(GMP製造含む)を主に担当し、データ解析にも貢献し、すべての機関が全体の研究計画策定に参加する。
他(参考文献、引用文献など)
Global technical strategy for malaria 2016-2030, 2021 update
https://www.who.int/publications/i/item/9789240031357
Investment
プロジェクト
三日熱マラリアの感染と伝搬を阻止するマルチステージmRNAワクチン製剤の開発




