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November 25, 2021

【特別ウェビナー】住血吸虫症小児用治療薬「アラプラジカンテル」第III相試験完了 〜住血吸虫症に苦しむ就学前児童のための新たな治療オプションへ〜

このたび、小児用プラジカンテル・コンソーシアムによる、住血吸虫症に苦しむ就学前児童のための新たな治療薬候補である「アラプラジカンテル」の第III相試験が完了したことに伴い、来たる2021/12/9(木) 日本時間5:00pm – 6:30pmに、小児用プラジカンテル・コンソーシアムとGHIT Fundの共催で特別ウェビナーを開催いたします。

 

本ウェビナーでは、2012年に活動を開始した小児用プラジカンテル・コンソーシアムの設立背景、小児用治療薬開発の道のりと開発秘話、臨床試験結果、新たな小児用治療薬に期待するインパクト、また将来の展望などをご紹介いたします。皆様のご参加をお待ちしております。

 

[タイトル] 住血吸虫症小児用治療薬「アラプラジカンテル」第III相試験完了 〜住血吸虫症に苦しむ就学前児童のための新たな治療オプションへ〜

[日時]2021年12月9日(木)日本時間5:00pm – 6:30pm

[言語]日本語、英語 (同時通訳あり)

[参加費] 無料

[参加登録] https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_Sn3b0TVSRk2Ll-deQx9LMg

[登壇者および発表内容]

・ベンジャミン・ダーケン氏 メルク社 免疫・グローバルヘルス グローバルプログラムリード シニアディレクター|「ご挨拶、小児用プラジカンテル・コンソーシアムについて​​」[日本語][英語]

・矢島 綾氏 世界保健機関(WHO)南東アジア地域事務所 感染症対策部 顧みられない熱帯病(NTDs)専門官|「住血吸虫症とは、公衆衛生への負荷」[日本語]

・小島 宏行氏 アステラス製薬株式会社 製薬技術本部 製剤研究所長 九州大学病院 薬学研究院 客員准教授|「住血吸虫症治療のための新たな小児用医薬品開発の道のり ~子供たちに届ける製剤開発の価値~」[日本語]

・​オクバ・ハジ−アリ氏 メルク社 グローバルヘルス メディカルリード|第III相試験のデータ概要について [日本語][英語]

・モーリス・オディーレ氏 ケニア中央医学研究所(KEMRI)プリンシパル・リサーチサイエンティスト|臨床試験を実施した立場から ~アラプラジカンテルが患者にもたらすインパクト~ [日本語][英語]

・浦辺 隼氏 公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金 投資戦略兼ポートフォリオディベロップメント&イノベーションズ シニアディレクター(モデレーター)

 

 

 

寄生虫疾患の中で最も被害が大きい疾患の1つである住血吸虫症は、特にサハラ以南のアフリカで多く発生し、世界で約2億4,000万人の人々の生活に影響を与えています。1970年代に開発され、現在標準治療薬である「プラジカンテル(Praziquantel)」は、安全で効果的であり、成人と学齢期の子どもに使用できますが、就学前児童に適した製剤がないことが主な理由で約5,500万人の子どもが治療を受けずに放置されています。

 

小児用プラジカンテル・コンソーシアムは2012年から小児用の新たな住血吸虫症治療薬開発に取り組んでおり、この度ケニア、コートジボワールで実施していた第III相試験が完了しました。新たに開発されたアラプラジカンテルは口腔内崩壊様錠剤であり口の中で速やかに崩壊します。この新たな製剤は小児用プラジカンテル・コンソーシアムの一員であるアステラス製薬により製剤開発されました。新たな小児用治療薬は小さく、従来プラジカンテルが持つ苦味が改善されております。また、水と一緒に服用しても、水なしでも服用することもでき、熱帯気候の高温多湿な環境にも耐えることができます。 

 

GHIT Fundおよび欧州・途上国臨床試験パートナーシップ(European & Developing Countries Clinical Trials Partnership: EDCTP)の支援のもと実施された第III相試験では、生後3カ月から6歳までの就学前児童の住血吸虫症患者においてアラプラジカンテルの良好な有効性・安全性が確認できました。