Investment

プロジェクト

人工知能デジタル病理学による土壌媒介蠕虫症・住血吸虫症の統合診断(IDxAID)
  • Project ID
    G2025-113
  • 受領年
    2025
  • 投資金額
    ¥349,778,099
  • 病気
    NTD(Soil-transmitted helminthiasis)
  • 対象
    Diagnostic
  • 開発段階
    Product Development
  • パートナー
    新潟薬科大学 ,  新潟大学 ,  旭川医科大学 ,  QIMR Berghofer Medical Research Institute ,  Enaiblers AB

イントロダクション/背景

イントロダクション

DxAIDは、土壌媒介性蠕虫(腸管寄生虫)や住血吸虫など、世界で数百万人に影響を及ぼす寄生虫感染症の検出を可能にする携帯型AI搭載顕微鏡プラットフォームの実装を目指す国際プロジェクトである。本プロジェクトは、標準的な糞便および尿検体スライド上の寄生虫卵を検出・計数することにより、廉価かつ高品質な診断へのアクセス格差を是正するとともに、デジタル報告の効率化を推進する。これにより、寄生虫症の動向監視および駆虫施策などの国の対策プログラムの強化に貢献する。

 

プロジェクトの目的

寄生虫感染症(土壌媒介蠕虫症および住血吸虫症)診断のための、正確・迅速・廉価かつWHOのモニタリング、評価およびサーベイランス指針に整合した、フィールドで実装可能な診断プラットフォームを確立・実証する。本プロジェクトは、規制対象医療機器としての承認取得や責任ある大規模な普及に必要な臨床的・分析的・運用上のエビデンスを取得する。

 

プロジェクト・デザイン

本検査プラットフォームは、電力供給が不安定な環境下でも使用可能な堅牢かつ携帯型の顕微鏡を用い、標準的な糞便および尿スライド標本を走査する。人工知能(AI)が寄生虫卵の疑いのある領域を強調することで、習熟した検査者が画面上で迅速に確認・診断できるようなる。本包括的ワークフローは、調査の開始、参加者情報の登録、検体の追跡管理、AI解析結果の検証、感染強度の自動算出、ならびに保健医療チームによるダッシュボード上での結果共有までを包含している。プロジェクト期間中には、設計の最終化、ハードウェアおよびソフトウェアの高度化、対象とする全住血吸虫種を識別可能なAIモデルの学習・検証、認証に対応した品質管理体制の確立、製造承認の取得、ならびにパイロット機の製造を実施する。その後、ザンジバル(タンザニア)、ラオス人民民主共和国、カンボジア、フィリピン、ブラジルおよびペルーにおいて実地のフィールド研究を行う。

本プロジェクトによって、グローバルヘルスの課題はどのように解決されますか?

IDxAIDプロジェクトは、診断精度の向上、限られた熟練顕微鏡技師への依存の軽減、ならびに報告プロセスの迅速化を実現するAI搭載顕微鏡プラットフォームを提供する。迅速かつ高品質なデータにより、保健省は治療を最も必要とする地域を的確に特定でき、医療コスト削減および疾病率の低下に寄与する。本プラットフォームは大規模な地域住民調査にも対応可能であり、複数の寄生虫疾患が同時流行する地域においても運用できる設計となっている。さらに将来的には、他の顧みられない熱帯病への展開・拡張も可能である。

本プロジェクトが革新的である点は何ですか?

IDxAIDプロジェクトは、腸管寄生虫症および住血吸虫症の両方に対応する、世界初クラスの統合型AI顕微鏡プラットフォームを提供する。携帯型ハードウェア、端末内AI、人による確認(ヒューマン・イン・ザ・ループ)、ならびにデジタルデータフローを統合することで、資源が限られた環境下においても高い信頼性と監査可能性を備えた診断結果を実現する。

各パートナーの役割と責任

· Enaiblers(スウェーデン): 設計、AI、製造準備、規制対応を主導;ブラジル、ザンジバルおよびペルーの拠点のフィールド検証マネージメント

· NUPMLS(日本): 日本側パートナーの調整、実験室業務、フィリピン拠点の主導

· 新潟大学(日本): ラオス/カンボジアの計画策定および拠点運営を共同主導

· 旭川医科大学(日本): ラオス/カンボジアにおける実験室業務および研修の共同主導

· QIMR Berghofer(オーストラリア): ラオス/カンボジアでのフィールド調査を主導;方法論および解析支援