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受領年2020
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投資金額¥12,201,320病気Malaria対象Drug開発段階Hit Identificationパートナー第一三共株式会社 , Medicines for Malaria Venture (MMV)
最終報告書
1. プロジェクトの目的
第一三共が提供する49,920化合物のライブラリから新規抗マラリア活性化合物を見出すことを目的とする。MMV及びGHITの抗マラリアヒット化合物のクライテリアを満たし、ヒット・トゥ・リードへ進めるに値する化合物をヒット化合物とする。
2. プロジェクト・デザイン
血液期マラリア原虫を用いたフェノタイプアッセイにより第一三共の49,920化合物をスクリーニングする。原虫は薬剤感受性株と薬剤耐性株を用い、細胞毒性試験も行う。活性化合物は構造を基に優先付けし、上位の化合物を再合成して種々のプロファイリング試験を行い、次のステージへと進めるポテンシャルを見極める。
3. プロジェクトの結果及び考察
第一三共が49,920化合物を提供し、Pivot Park Screening Centerにおいて血液期マラリア原虫 (P. falciparum NF54) を用いたフェノタイプHTSが実施された。単一濃度 (2 μM) HTSの後、25%以上の阻害を示した411化合物を選抜し、PfNF54とPfDd2 (薬剤耐性株) を用いた濃度依存性試験とHepG2細胞を用いた細胞毒性試験を実施した。これらの化合物は、過去にGHITの支援の下MMVと第一三共で実施されたスクリーニングにおいて見出された化合物とは異なる骨格を有していた。これらの試験の後MMVと第一三共は、StarDrop MPOスコアや構造の新規性、魅力度に基づいて11化合物を選択した。MPOスコアは、化合物の活性強度、細胞毒性との選択性、望ましくない部分構造の有無や種々のドラッグライク特性などを含む8種の指標に基づいて評価される。選択された化合物は第一三共において再合成し、MMV Active Confirmation cascadeに示される種々のアッセイによって、活性強度 (PfNF54およびPfDd2)、活性発現メカニズム (multiplex cross-resistance)、溶解性、代謝安定性等を評価した。本プロジェクトチームは、今後これらの結果を分析し、MMV及びGHITの定める基準を満たす化合物シリーズを基にGHITヒット・トゥ・リードプログラムに向けた計画策定を検討する。
Investment
プロジェクト
マラリアに対する化合物探索プログラム