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April 12, 2021 Leadership

北潔教授がGHIT選考委員を退任

このたび、GHIT Fund初代選考委員長を務め、8年間にわたって同委員会の運営に尽力された北潔教授が同委員を退任したことをお知らせします。

 

感染症研究の第一人者であり、長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科教授・研究科長である北教授のリーダーシップによって、GHIT Fundのプロポーザルの評価および投資案件の推薦プロセスが牽引されるとともに、GHIT Fundと日本のアカデミアとの関係強化にも重要な役割を果たされました。北教授は、2013年のGHIT Fund発足時から選考委員会を主導してきたほか、GHIT FundのHit-to-Lead Platform Subcommitteeのメンバーも務めました。

 

GHIT FundのCEO兼専務理事である大浦佳世理は、「北教授のアカデミアを中心とした幅広いネットワークを通じて、GHIT Fundの認知度も高まり、日本の研究者のマラリア、結核、顧みられない熱帯病の研究への参画が促進され、彼・彼女らがグローバルヘルスに貢献する機会がもたらされました。北教授は、他の選考委員と協働して難しい科学的判断を下し、低中所得国に蔓延する疾患の治療薬、ワクチン、診断薬のためにGHITとして累計200億円以上の投資を行いました。ここに至るまでの北教授の多大なる貢献に関して、GHIT Fundの理事会を代表して深く感謝を申し上げます。」と述べています。

 

北教授はこの8年間を振り返り、次のように述べました。「研究開発の分野で豊富な経験を持ち、科学に対して非常に厳しく誠実な、著名な科学者でもあるGHIT Fund選考委員の皆さんと一緒に仕事ができたことは、私にとって大変光栄なことでした。顧みられない患者のための質の高いプロジェクトを選択する上で、私は常に厳しい科学的な議論を楽しみましたし、GHIT Fundのミッションの一部を担っていることをとても誇りに思っていました。8年間を通して、日本の感染症コミュニティは、ハングリー精神を持った意欲的な研究者で溢れてきました。グローバルな発想を持つ若い研究者が増え、彼らの活躍には本当に目を見張るものがあります。GHIT Fundが今後も、顧みられない病気のための革新的なグローバルパートナーシップのきっかけとなることを期待しています。また、今後も若い研究者がグローバルヘルスR&Dに携われるように支援していくことを楽しみにしています。」