Investment

プロジェクト

結核に対する感染症のPOCアッセイの感度を改善するためのLFAプラットフォームの開発
完了プロジェクト
 

イントロダクション/背景

イントロダクション

結核(TB)は、依然として世界有数の感染症の1つであり、2019年には140万人(HIV感染者20万8千人を含む)が死亡しています。一方で、年間1,000万人の新しい結核患者の約30%は未診断のままでした。 これは主に、尿などの生体サンプル中の結核バイオマーカーを検出するための喀痰に基づかない迅速診断検査が少ないためです。そこで、旭化成株式会社とBiopromic(スウェーデン)は、HIV感染に関係なく、かつ結核患者の尿中のリポアラビノマンナン(LAM) TBバイオマーカーのピコグラム量をタイムリーに高精度で検出可能な迅速診断検査キットを共同開発しています。

 

プロジェクトの目的

本プロジェクトの主な目的は、旭化成とBiopromicによって現在開発されている迅速診断検査キットが、HIVの状態に関係なく、結核患者の診断が可能かどうかを検証することです。さらに、本検査キットがWHOTPP基準を満たすかも検証します。

 

プロジェクト・デザイン

両社で開発した本検査キットについて、南アフリカとウガンダから収集された1000件以上の臨床サンプル分析によって性能を評価し、検査の精度を検証します。

本プロジェクトによって、グローバルヘルスの課題はどのように解決されますか?

結核を迅速に診断できないことは、長期にわたる病気と死の主な原因です。 結核の症例の早期発見と治療は、結核の蔓延を食い止めるための鍵です。

旭化成とBiopromicは、手頃な価格でシンプルかつ正確な診断検査を提供し、かつ一元化されたラボの検査を必要とせずに、医療スタッフが現場で検査を実行できるようにします。

本プロジェクトが革新的である点は何ですか?

市場で利用可能な唯一の非喀痰検査は、特にHIV感染のない結核患者の診断のための信頼できる検査として、十分な感度を持っていないと考えます。これに対し、旭化成とBiopromicの検査キットは、新しい独自のサンプル準備技術と標識粒子を適用し、これまでに利用可能な唯一のテストよりも100倍高い感度である低ピコグラムレベルでLAM TBバイオマーカーを検出できるものとします。

各パートナーの役割と責任

Biopromicは、特定のモノクローナル抗体、精製されたバイオマーカー、および評価研究を実行するために必要なLAM TBバイオマーカーを濃縮するための試薬の生産を担当します。加えて、アフリカのサイトと連携して臨床サンプルの収集も担当します。旭化成は、検査キットの作成と最適化を担当します。