Investment

プロジェクト

リーシュマニア症の予防のための弱毒生ワクチン
  • 受領年
    2018
  • 投資金額
    ¥399,898,983
  • 病気
    NTD (Leishmaniasis)
  • 対象
    Vaccine
  • 開発段階
    Preclinical Development
  • パートナー
    長崎大学熱帯医学研究所(熱研), Gennova Biopharmaceuticals Ltd., マギル大学, オハイオ州立大学
  • 過去の案件

イントロダクション/背景

イントロダクション

リーシュマニア症は典型的な細胞内寄生原虫であるリーシュマニアを原因とし多彩な病型を呈する。感染はサシチョウバエによって伝播され、世界で3億5000万人が感染のリスクに曝されている。世界保健機関WHO は同症を顧みられない熱帯病NTDに分類している。内臓型リーシュマニア症(Visceral leishmaniasis: VL)は同症の最も重篤な病型であり適切な治療がなされないと致死的である。VLを含めリーシュマニア症から回復した患者が再感染に対する防御免疫を獲得することはよく知られており、ワクチン開発が実現可能であることを示唆する。我々はリーシュマニアの病原性と宿主内持続感染に不可欠な遺伝子のノックアウトによってリーシュマニア症に対する弱毒生ワクチンを開発した。

 

プロジェクトの目的

本プロジェクトの総合目標は上記ワクチン候補の前臨床試験を進展させることにある。本プロジェクトでは、1) 医薬品規制に関するガイドラインに従ってワクチンの前臨床試験を前進させ、2) 臨床試験へ向けて臨床グレードのGMPワクチンを製造する。

 

プロジェクト・デザイン

我々はCRISPR-Cas 技術を用いて、薬剤耐性遺伝子フリーの centrin 遺伝子欠損 L. major (LmCen-/-) の創出に成功し、前臨床試験でその安全性と免疫附与能を確認した。本プロジェクトではGLP レベルの LmCen-/- ワクチンを製造し、医薬品規制に関するガイドラインに従って動物を用いた前臨床毒性試験を行い、臨床試験へ向けて十分量の臨床グレードのGMP LmCen-/- を製造する。

本プロジェクトによって、グローバルヘルスの課題はどのように解決されますか?

ヒトで使用可能なリーシュマニア症に対するワクチンは現存しない。オハイオ州立大学はパートナーである長崎大学、マギル大学、Gennovaと共にリーシュマニア症に対する弱毒生ワクチンを開発した。本プロジェクトでは臨床試験へ向けて本ワクチン候補の前臨床試験を進展させ、安全で低価格かつ全病型のリーシュマニア症に有効なワクチン開発を目指す。成功の暁には、本ワクチンは世界におけるリーシュマニア症の疾病負荷軽減と疾病の撲滅に貢献すると期待される。

本プロジェクトが革新的である点は何ですか?

CRISPR-Cas 技術によって皮膚型リーシュマニア症の原因となるL. major からcentrin 遺伝子をノックアウトしてリーシュマニア症に対する新規弱毒生ワクチンLmCen-/- を作成した点にある。CRISPR-Casによって薬剤耐性遺伝子やオフターゲット変異フリーという特徴を有する弱毒株製品の創出、ひいては臨床試験への展開が可能となった。

各パートナーの役割と責任

Gennova Biopharmaceuticalsは臨床試験に使用する LmCen-/- ワクチンを生産する。 オハイオ州立大学と長崎大学はLmCen-/- ワクチンの安全性を検証し、さらに長崎大学はGennova によって生産されたLmCen-/- の毒性試験を実施する。マギル大学は LmCen-/- ワクチンのゲノム特性を詳らかにする.  US-FDA と NIAID/NIH の研究者は精選されたCL と VLの動物モデルを用いてLmCen-/- ワクチンの有効性を評価する。全パートナーは協働して医薬品規制当局へ提出する書類を作成する。