Investment

プロジェクト

NTDに対する化合物探索プログラム
Project Completed
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  • 受領年
    2020
  • 投資金額
    ¥8,000,000
  • 病気
    NTD (Chagas disease / Leishmaniasis)
  • 対象
    Drug
  • 開発段階
    Hit Identification
  • パートナー
    第一三共RDノバーレ株式会社, Drugs for Neglected Diseases initiative
  • 過去の案件

最終報告書

1. プロジェクトの目的

本プロジェクトは、シャーガス病およびリーシュマニア症の原因となる寄生原虫 (T. cruzi、およびL. donovani) に対し、第一三共RDノバーレが保有する天然物ライブラリー (30,000個の発酵抽出サンプル) をスクリーニングした、S2017-221プロジェクトの継続案件です。Hit-to-Leadへの進展を目指し、ヒット化合物群の特定および評価を行いました。

 

2. プロジェクト・デザイン

S2017-221プロジェクトで得られたT. cruzi、およびL. donovaniに対する活性データに基づき、計17種類の発酵抽出物を更なる評価対象として選定しました。本プロジェクトでは、微生物菌株からなるこれら17種類の天然化合物に対し、既知物質の除外やバイオアッセイによる分画を行いました。このデータに基づき、最も有望な3種類の微生物菌株について、有効成分の分離に取り組み、2種類については分離を完了することができました。

 

3. プロジェクトの結果及び考察

T. cruzi、およびL. donovaniに対する活性に関し、興味深い新規化合物群を特定し、化学的・生物学的な特性評価を行いました。更に、構造的に関連性のない興味深いシングルトン化合物も特定し、生物学的な特性評価を行いました。特定したヒット化合物の数の少なさやこれらヒット化合物の初期プロファイルを踏まえると、現時点ではHit-to-Leadへの進展に必要な基準を満たしていないと判断しています。これらヒット化合物については、DNDiのインカインドにより更なる生物学的特性の検証を行います。作用機序の解明を進めることで新規標的候補を見出し、標的研究プログラムとして提案できることを期待しています。

プロジェクトから得られた教訓:既に知られているように、発酵抽出物から精製された化合物を分離・特定することは、複雑で難易度の高いプロセスであり、短い期間で完了させることは容易ではありません。しかしながら、期間長期化のリスクや活性を有する化合物の特定に至らない場合が多いことを理解した上でも、このような取り組みは、新規化合物を特定するための時間とリソースを割く価値があるものと考えます。ヒット化合物を特定するためには、菌株、抽出物、粗精製物の優先順位付け/中断に関する明確なプロセスを設定することが重要であり、これによりプロジェクト実施のための適切なリソース配分と目的、タイムラインの管理が可能となります。