How We Work


|GHIT Fundのビジネスモデル

公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)は、日本に本部を置く国際的な非営利組織として、治療薬、ワクチン、診断薬などの製品開発に投資しています。私たちは、開発途上国の医療や経済にインパクトを与える革新的な製品を創出することを目指しています。

GHIT Fundは、製品開発に対して助成することを「投資(Investment)」、助成金受領者を「製品開発パートナー(Product Development Partners)」と呼びます。私たちは金銭的な利益・リターンは求めませんが、「投資」というレンズを通して製品開発推進事業をステークホルダーと共有することで、私たちが真に求める成果をより深く理解して頂くとともに、私たちが果たすべき役割と責任を明確に示すことが出来ると考えています。
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1.  革新的な資金拠出メカニズム

GHIT Fundは日本政府、日本の製薬企業、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の共同出資によって設立されました。感染症の制圧はグローバルな課題であり、一つの製薬企業、一つの研究機関、一つの国だけで立ち向かうことは大変な困難を伴います。GHIT Fundが設立されたことは、国際的な官民連携による製品開発こそが、その解決策になりうるということを示していると言えます。

民間企業のイニシアティブ

従来、グローバルヘルス分野における研究開発(グローバルヘルスR&D)では、各国政府、国連機関、慈善団体等がその重要な資金提供者でした。GHIT Fundの設立にあたって、民間企業がイニシアティブを取り、資金拠出パートナーとして参画していることは非常に画期的なことです。
グローバルヘルスへの貢献を求められているのは、政府やNGOだけではありません。近年、民間企業も開発途上国の公衆衛生の改善・向上のために、研究開発や製品供給などの面において積極的に関与することが求められ、新たな官民パートナーシップへの期待が高まっています。民間企業が、このような課題に対して持続的かつインパクトのある取り組みを行うためには、従来のようなCSR(企業の社会的責任)活動の枠組ではなく、付加価値を生む長期的な経営戦略として位置づけることが必要です。

日本政府のグローバルヘルス戦略

日本政府(外務省および厚生労働省)のGHIT Fundへの参画は、日本政府がグローバルヘルスR&Dに関して支援を行い、イニシアティブを発揮していることの表れです。そして、国連のミレニアム開発目標(Millennium Development Goals:MDGs)の達成に向けた継続的な支援、および国内の研究開発能力の活用推進を目的とした、国際保健外交戦略、健康・医療戦略を具現化したものと言えます。このように、日本政府によるグローバルヘルスへの政策関与は、日本が従来から実施して来た「健康への投資」を補完するものです。

日本政府は、G8参加国として初めて、世界的な感染症の課題をサミットの議題として取り上げ、Global Fundの設立を後押しし、過去何年にもわたってMDGsの達成に向けて貢献してきました。日本は、1990年代半ば以降、外交政策を通じてより積極的にグローバルな感染症対策に関与しています。
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2.  グローバルヘルスR&Dへの投資

製品開発パートナーの強みを活かし、効率性を向上

より早く、より確実に研究開発を遂行し製品化を実現するため、さまざまな組織がグローバルなパートナーシップを組み、各々独自の強みを活かして製品開発を行う「オープンイノベーション」の流れが世界的に加速しています。そして、パートナーシップを構築することによって、新薬開発が効率的かつ効果的に進められることも徐々に明らかになってきています。例えば、製薬会社が単独で研究開発を行う場合、新規化合物の探索の段階から製品の上市までに、10年以上の期間と数百億円以上の開発コストが必要と言われています。一方で、開発途上国の医薬品開発に特化したPDP (Product Development Partnership)と、製薬企業、大学、研究機関などが積極的に連携することによって、開発にかかる期間やコストは大幅に減少します。その結果として、過去10年間で、すでに39種類の製品(治療薬、ワクチン、診断薬)が開発されています。

グローバルな製品開発パートナーシップを構築することで、企業は、国内では得ることのできない情報や知見にアクセスできるようになるだけでなく、新興国におけるビジネス戦略に沿った形でグローバルヘルスに関与が可能となります。GHIT Fundは、このような機会の創出を目指したプラットフォームを提供しています。

3.  医薬品アクセスへの貢献

アクセスはGHIT Fund創設の原則の一つであり、私たちの事業活動の中核をなすものです。開発途上国では、1日1ドル未満で生活する世界の最貧困層と呼ばれる人々が今もなお数億人以上暮らしています。このような人々が、必要な時に、必要な医薬品を入手することができないという医薬品アクセスの問題が世界的に深刻となっています。医薬品の価格、公衆衛生基盤の脆弱性、健康増進に関する政治的コミットメントの欠如、国際貿易や特許における論争、持続不可能かつ信頼性を欠く資金メカニズムといった問題が複雑に絡み合い、患者の医薬品へのアクセスを阻んでいます。

GHIT Fundは、そうした最も貧しい人々も、治療薬、ワクチン、診断薬を手頃な価格で購入することができるように、製薬企業、大学、研究機関等に対して働きかけを行い、医薬品アクセスの障壁を少しでも下げられるように取り組んでいきます。GHIT Fundのポートフォリオでは、最貧困層の人々でも必要な医薬品を入手できるようになることを重要な目的と位置づけており、投資案件の審査過程においても、この点について評価が行われます。