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新規パートナーの参画を歓迎 グローバルヘルス分野の製品開発に特化した官民パートナーシップに 国内外の製薬企業など10社が新たに参画へ

2016.06.06

グローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)は本日、新規パートナーとして、国外の製薬企業やバイオテクノロジー企業を含む民間企業10社の参画を発表いたします。この度の新規パートナー参画は、進行中の臨床試験を含む、世界の顧みられない感染症に対する研究開発へのGHIT Fundの投資をさらに拡大させるものです。

 

この度、GHIT Fundへの参画が決定した新規パートナーは以下の10社です。

 

フル・パートナー

富士フイルム株式会社

アソシエイト・パートナー

大塚製薬株式会社

アフィリエイト・パートナー

 

グラクソ・スミスクライン

ジョンソン・エンド・ジョンソン

協和発酵キリン株式会社

メルク

田辺三菱製薬株式会社

ニプロ株式会社

大日本住友製薬株式会社

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セールスフォース・ドットコム

 

GHIT Fund のCEO であるBT スリングスビーは次のように述べています。

「この度、グローバルヘルス分野の課題に対し独自の役割を果たそうとする国内外の企業が新たなパートナーとしてGHIT Fundへの参画を表明してくださったことを心から歓迎するとともに、これらの企業との連携により、画期的な医薬品や技術の開発に向け、さらなる一歩を踏み出すことができると確信しています。これらのパートナーシップは、我々の取り組みの範囲を一層広げるのみならず、世界の人々を顧みられない感染症から救うためのイノベーション創出を加速させる上で、大変意義のあるものです。」

 

 

発足から3年となるGHIT Fundでは、顧みられない感染症に対する取り組みを拡大しています。これまでに、60以上のプロジェクトに対し6,000万ドル超の投資を行いました。日本独自の化合物ライブラリーについて23の新規スクリーニングプログラムが開始し、18の新薬候補を特定しています。2015年度だけでも、5つのプロジェクトがヒット・トゥ・リード・プログラム(Hit-to-Lead Platform:HTLP)に進み、また、4つの新薬候補について臨床試験が開始されました。これら4つの臨床試験のうち2つは第1相試験(First in Human:FIH試験)が進行中であり、残りの2つは第2相試験で概念実証(Proof of Concept;候補薬剤に期待される開発コンセプトの実証)に至っています。

 

国内外の民間企業が新たに参画へ

GHIT Fundでは、新規パートナーの参画ならびに既存パートナーからの継続的な支援を受け、顧みられない感染症に対する画期的な新薬候補や、最近開始された臨床試験もしくは今後開始が見込まれる後期臨床試験に対する投資を引き続き行ってまいります。

 

国内外の民間企業からなる新規参画パートナーの詳細は以下の通りです。

 

  • 富士フイルム株式会社は、日本に本社を置く世界的なヘルスケアのリーディングカンパニーであり、トムソン・ロイター社が選考した「Top 100 グローバル・イノベーター」アワードにおいて、世界で最も革新的な企業/研究機関のトップ100社にも選出されました。同社は画像に関連した製品やサービスで知られていますが、軟骨再生や難治性がんを対象とした研究開発においても成果をあげています。最近では、同社がFoundation for Innovative New Diagnostics(FIND)とともに取り組むHIV感染者の活動性結核を同定する迅速診断検査の開発がGHIT Fundによる投資の対象となりました。

 

  • 大塚製薬株式会社は、日本に本社を置き、世界の人々の健康維持と治療が難しい病気に対して独創的な製品開発を行うビックベンチャーカンパニーです。同社は結核の研究をリードしており、最近,半世紀ぶりとなる多剤耐性結核に対する治療薬デラマニドを自社創製しました。今後も結核の研究開発を推し進めていきます。

 

  • グラクソ・スミスクライン(GSK)は、英国ロンドンに本社を置く、科学に根ざしたグローバルヘルスケア企業です。居住地域や経済状況に関わらず、必要とする世界中のあらゆる人々に医薬品を届けるためにアクセス拡大に取り組んでいます。同社は世界で最も有望とされるマラリアワクチン候補であるRTS,Sの開発でも知られています。

 

  • ジョンソン・エンド・ジョンソンは、130年間に渡り、世界中の家族、地域社会、そして社会的弱者を含む、すべての人々の健康増進に取り組んでいます。同社は人々の健康に良い影響をもたらすという信念のもと、多岐にわたり大規模なリソースを生かした、総合的で科学的根拠に基づく持続可能なヘルスケア・ソリューションを提供し、複雑さを極めるグローバルヘルスの問題解決に取り組んでいます。

 

  • 協和発酵キリン株式会社は、日本に本社を置くバイオ医薬品企業です。同社はがん、腎、免疫/アレルギーの3つを重点領域としています。

 

  • メルクは、ヘルスケア、ライフサイエンスおよび機能性素材の分野における科学とテクノロジーのリーディング企業です。約50,000名の従業員が人々の生活をより良くするためのテクノロジーの開発に取り組んでおり、その範囲は、バイオ医薬品による治療、がんの治療、多発性硬化症、科学的研究や生産のための最先端の技術の開発から、スマートフォンやLCDテレビ向けの液晶に至るまで多岐にわたります。同社は1668年に創業した世界で最も長い歴史を持つ医薬品・化学品企業です。2015年の売上は世界66か国で128.5億ユーロです。

 

  • 田辺三菱製薬株式会社は、日本の医薬品産業発祥の地である大阪に本社を置く、医療用医薬品を中心に研究開発を行う製薬企業です。

 

  • ニプロ株式会社は、透析関連製品、注射・輸液製品、糖尿病ケア製品ならびにジェネリック医薬品等を開発する日本の医療機器・医薬品会社です。

 

  • 大日本住友製薬株式会社は、アンメット・メディカル・ニーズの高い精神神経領域およびがん領域を研究重点領域とし、革新的な医薬品の創製を目指す日本に本社を置く製薬企業です。

 

  • セールスフォース・ドットコムは、カスタマーサクセスプラットフォームおよび世界シェアトップのCRM(顧客関係管理)を提供し、企業が顧客と新しい形でつながることを支援しています。

 

 

顧みられない感染症に対する新技術の急速な進歩

 

GHIT Fund のプロジェクトは、国際的な連携の下、3年間で急速に進展しました。昨年だけでも以下の4つのプロジェクトが臨床試験に進みました。

 

  • SJ733として知られる化合物の第1相試験が2016年4月に開始されました。第1相試験では安全性と薬物動態が評価されます。St. Jude小児研究病院、エーザイ株式会社およびMedicines for Malaria Venture(MMV)の共同開発によるこの化合物は、即効性に優れ、1回の服薬で感染の阻害・再発防止への効果が見込まれているため、併用薬の一つとしてマラリアの新たな治療薬の選択肢となることが期待されています。さらに、SJ733は新規化合物であるため、既存抗マラリア薬に対する薬剤耐性にも影響を受けません。

 

  • 有望なマラリアワクチン候補であるBK-SE36は、成人の日本人と6歳から32歳までのウガンダ人の被験者を対象とした試験において、免疫原性に関する有望な成績を示しています。ワクチン候補は、大阪大学微生物病研究所、欧州ワクチン・イニシアティブ、ブルキナファソ国立マラリア研究センターによって、2015年夏にブルキナファソで第1相試験が開始されました。この試験は1歳から5歳の小児グループを対象として実施されます。

 

  • 住血吸虫症の標準治療薬であるプラジカンテルの小児用製剤が、2015年11月に第2相臨床開発段階に入りました。臨床試験はすでに規制当局の認可を取得しており、2016年6月にはコートジボワールで最初の被験者への投与が行われます。試験では未就学児や乳幼児に対する評価が行われ、最適な投与量が特定されます。この共同研究開発は、オランダのLygature、ドイツのメルク、日本のアステラス製薬株式会社、スイスのTropical and Public Health Institute、イギリスのSimcyp Limited、およびブラジルのFarmanguinhosが参画する非営利の国際的な官民パートナーシップであるプラジカンテル小児製剤コンソーシアムによって進められているものです。

 

  • 抗マラリア薬候補であるDSM265の第2a相試験(概念実証)が2015年にペルーで開始・完了しました。この試験は合併症のない熱帯熱マラリア原虫または三日熱マラリア原虫感染患者を対象に行われました。 MMVが武田薬品工業株式会社と共同で開発を進めるこの化合物は、開発段階にある他の抗マラリア薬との併用による単回投与に利用できる可能性があります。このような多剤併用療法はマラリアの治療において薬剤耐性の発現を抑制するためにWHOからも推奨されています。

 

3年前の発足以来、GHIT Fund は日本の最先端の科学技術力を結集し、治療薬、ワクチン、診断薬の有望なポートフォリオを構築してきました。将来的に多くの人々の生命を救う可能性が期待される複数の革新的なプロジェクトが臨床試験に進んでおり、その他の候補についても着実に研究開発が進んでいます。

 

GHIT Fundの会長を務める黒川清は次のように述べています。

「先月、日本政府が発表したGHIT Fund/国連開発計画(UNDP)への1.3億ドルの増資発表、そして、このたびの新規パートナーの参画は、医師や看護師、患者が最も必要とする製品の開発をさらに加速させるものです。GHIT Fundでは資金調達の上でも民間企業のパートナーやビル&メリンダ・ゲイツ財団、ウェルカムトラストと協力を続け、グローバルヘルス分野の研究開発の可能性を広げるための取り組みをさらに推進してまいります。」

 

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